・13時46分
スロットルアクチュエータに管を接続。

・13時48分
コクピットにメカニックが座って、スロットルアクチュエータ・システムが正常に機能しているかを確認する。

・13時49分
確認を終えて、スロットルアクチュエータの蓋を閉じる。

・13時50分
フロントバルクヘッド上部のカバーを戻す。

・13時51分
ノーズを装着させ、作業完了。

グリッド上で緊急事態が生じることは珍しくない。ただし、多くの場合、現場は混乱し、時に行き場のないフラストレーションをわれわれメディアに「撮るな、あっちへ行け」とぶつけるチームも珍しくない。しかし、メルセデスのスタッフにそんなことをする者はいなかった。
いや、正しく言うなら、そんなことをしている暇がなかった。グリッドに入ることができるメカニックの数は制限されており、グリッドにいたメカニック全員がなんらかの作業をしていたからだ。
緊迫の7分間を戦い抜いたメカニックたちをトト・ウォルフは次のように称えた。
「われわれはレースをスタートさせることができるかどうかわからなかった。グリッド上で作業を見ているだけの者はいなかった。そして、彼らはやり遂げた」
メルセデスの開幕7連勝は、運だけで手にしたものではない。