最後に、チーム代表のギュンターについてです。なかなか彼の人となりが伝わっていないようですが、彼は根はとてもいい人です。もちろん感情的になって怒ることもありますが、故意にそうしているわけではないですし、絶対に公の場でドライバーを批判したりすることもありません。忠誠心があって、優しい人ですね。

 例えばモナコGPではケビンの戦略を失敗してしまい、僕はもちろん、ギュンターだって頭にきていたわけです。でも、だからといって彼が僕を責めることはありません。それは僕のことを見て、自分のミスを理解していると彼が判断したのだからだと思います。

2019年F1第7戦カナダGP ギュンター・シュタイナー(ハースF1チーム代表)
2019年F1第7戦カナダGP ギュンター・シュタイナー(ハースF1チーム代表)

 それどころか、モナコGPの数日後にギュンターから電話がかかってきました。何かと思ったら、戦略を失敗して落ち込んでいた僕を心配しての電話だったんです。こうして電話をもらうほど落ち込むこともありますが、立ち直れなければやっていけません。

 決してミスを軽視するわけではありませんが、落ち込んでいても始まらないですし、僕のような立場の人が落ち込んでいると、下の立場の人も落ち込みます。僕に唯一できることは、ミスの原因を明らかにしたうえで、2度と同じことが起きないようにして次のレースに向かうことです。解決策を見つけて、次の第8戦フランスGPではどうしたらもっと上手くやれるだろうかとを考えて、ポジティブな方向へ持っていくしかないです。

 フランスも暑くなりそうです。良いレースをして、バルセロナ以来となる2台揃ってのトップ10で完走したいと思います。

2019年F1第7戦カナダGP ハースF1 小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第7戦カナダGP ハースF1 小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第7戦カナダGP ロマン・グロージャン(ハース)
2019年F1第7戦カナダGP ロマン・グロージャン(ハース)

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