現在レッドブルで走るフェルスタッペンは、ベッテルが昨年からしばしばミスを犯していることを不可解に感じている。

「レッドブル・レーシングにいたころの彼は、ほとんどミスをしなかった。走り方を忘れるはずはない。フェラーリに行ってから、なぜこういうことが起こり続けるのだろう」

 レッドブル時代にベッテルと働いた経験を持つスポーティングディレクター、ジョナサン・ウィートリーは、フェラーリから十分なサポートを受けていないのではないかと推測している。

「セバスチャンは極めて知的で繊細で、温かい心を持った人間だ」とウィートリーは言う。

「彼が妻や子供にどれほどの愛情を注いでいるかを見ればそれが分かる。シルバーストンでのチャーリー・ホワイティングに捧げるスピーチも素晴らしかった」

「ミハエル・シューマッハーやフェルナンド・アロンソはどんな状況でも力を発揮できる。だがセバスチャンは彼らほどタフな人間ではない」

「セバスチャンは無条件のサポートを得ていることを実感できなければだめなドライバーだ。レッドブルでは全面的なサポートを得ていたが、今のフェラーリではそうではないのだろう」

 フェラーリ代表マッティア・ビノットは、跳ね馬とともにタイトルを獲りたいというベッテルの気持ちは今も全く変わっていないと主張している。

「セバスチャンは今、とても満足していると思う」とビノットは、イギリスGPの週末にコメントした。

「マシンのパフォーマンスがもっと優れていて、優勝できる状況なら、もっとハッピーなのは間違いないがね。それでも今も勝利に対する意欲は失われていない。フェラーリとともに勝つというのが、彼の夢であり、特別な目標なのだ」

「彼は完全にコミットし、強い関心を持って、将来を見ている。それは間違いない」

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