2026年F1第2戦中国GPの上位4台は、メルセデス、フェラーリという開幕戦オーストラリアGPと同じ顔ぶれだった。見慣れたトップ4に続き、5位にオリバー・ベアマン(ハース)、6位にピエール・ガスリー(アルピーヌ)が入った。

 スタート直前にランド・ノリス(マクラーレン)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が立て続けに電気系トラブルに見舞われ、1周も走ることなくリタイア。グリッド3列目がごっそりいなくなるというまさかの展開が、10番グリッドのベアマン、7番グリッドのガスリーが躍進を遂げる一因となったことは確かだ。

 さらに8番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が開幕戦に続いて大きく順位を落としたことも、大きな助けとなった。9番グリッドのアイザック・ハジャー(レッドブル)はソフトタイヤスタートで勝負に出たが、ベアマンに抜かれる際に単独スピンを喫し最後尾に転落した。

2026年F1第2戦中国GP オリバー・ベアマン(ハース)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のバトル

 ベアマンとガスリーには、さらに追い風が吹いた。10周目にランス・ストロール(アストンマーティン)のリタイアでセーフティカー(SC)が導入され、ミディアムスタートだったベアマンとガスリーは最高のタイミングでハードタイヤに履き替えることができた。一方、アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)らハードスタート勢はステイアウトせざるを得ず、ミディアム→ハード戦略の2台は徐々に順位を上げていった。

 ガスリーにとってはSC明け直後にベアマンに抜かれたのは痛恨だったが、中盤以降は5番手ベアマンを追うフェルスタッペンとの差をジリジリと詰めていった。そして45周目にフェルスタッペンがトラブルでリタイアするとガスリーが6番手に浮上し、ベアマン追撃態勢に。しかしベアマンも譲らず、両者はほぼ自己ベストを更新する周回を重ね、最後は2.3秒差でチェッカーを受けた。

2026年F1第2戦中国GP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)

 上記のとおりベアマンの5位、ガスリーの6位には、いくつかの幸運が味方した。しかし、幸運がすべてだったわけではない。たとえば対レッドブルに関していえば、フェルスタッペンがリタイアするまでのベアマンは、2.5秒ほどの差をずっとキープし続け、一方のガスリーは先行する2台とのギャップを着実に縮めていた。もしフェルスタッペンがトラブルに見舞われなかったとしても、フェルスタッペンはベアマンを抜くことも、ガスリーの猛攻を防ぎ続けることも難しかったと思われる。

 それはハジャーにしても同様で、終盤には8番手まで順位を上げたものの、すぐ前のリアム・ローソン(レーシングブルズ)を最後まで抜くことができなかった。今季のレッドブルは自社製パワーユニットに深刻な信頼性の問題を抱えている上に、マシンも挙動を見る限りかなり扱いづらそうだ。そしてレースでは、タイヤの持ちの悪さが大きな課題となっている。

 一方、ハースとアルピーヌは純粋な戦闘力でレッドブルを凌いでいた。14位完走のエステバン・オコン(ハース)も、自身のミスによるマシンへのダメージや、10秒ペナルティがなければ、入賞に届いていた可能性がある。それはアルピーヌも同様で、ハードタイヤスタートのフランコ・コラピント(アルピーヌ)はSCでステイアウトを余儀なくされるまでは、ガスリーとほぼ同じペースでチームメイトのすぐ後ろで入賞圏内を快走していた。

 上海インターナショナル・サーキットにおけるレッドブルは、ハースとアルピーヌに完全に力負けしていたように見える。今後はコース特性によって、勢力図にある程度の動きは出るだろう。ただ、どうやらレッドブルは、去年までのトップ4勢からは脱落しつつあるように見える。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2026年F1第2戦中国GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

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