「すでにアプローチし始めていた僕はグラベルに飛び出すしかなかった。すごくギリギリだったけど、何も起きなくて良かったよ。もっとひどい結果になっていてもおかしくない状況だったからね。あれだけ大きなロスを強いられたのに最終的に9位からたった3秒後方でフィニッシュしたんだから、その代償はあまりに大きかったと言わざるを得ない」

 トロロッソ・ホンダは2台ともにミディアムタイヤでスタートし、できるだけ引っ張って最後にソフトタイヤで猛攻を仕掛ける戦略だった。しかしバーチャルセーフティカー(VSC)が出た28周目に急きょ戦略を変えて2台同時のピットストップを敢行し、クビアトは5位につけていた。

2019年F1第14戦イタリアGP ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
2019年F1第14戦イタリアGP ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)

 しかしその直後にオイル漏れでリタイア。

 最後までエンジン本体の作動データには問題はなく、パワーユニット外の周辺補器類からのオイル漏れだったものと思われる。

 速さはあり戦略もピタリとハマったにもかかわらず2台ともにノーポイントに終わり、全くの不運としか言いようのない地元レースだった。

 しかしスペック4パワーユニットの手応えも含め、見た目上の結果だけでは分からない今後に向けた手応えが得られたのもまた確かだった。ガスリーは語る。

「今週全体を見ればポジティブなレース週末だったと思う。どのセッションでも純粋なペースは思っていた以上に良かったし、Q1で良いポジションにつけていたし1~2ポイントは獲れたはずだった。マシンへの理解とエンジニアたちとの仕事の進め方、自分自身の進歩にはとても満足だよ。シンガポールではもっと走り込んでマシンに慣れた状態で戦えるから、さらにパフォーマンスを引き出せると思うし楽しみだよ」

 次戦シンガポールはモンツァ以上にマシンに合ったサーキットだ。そこでこそトロロッソの実力をしっかりと発揮し結果に結びつけなければならない。地元レースで不完全燃焼に終わった分を、シンガポールで取り返すのだ。

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