☆☆☆☆ バルテリ・ボッタス(メルセデス)
シンガポールGP:5位/ロシアGP:2位
暗黙の了解が存在していると思えるメルセデスふたりの関係性、現在のフェラーリふたりとは対照的だ。メルセデスのトト・ウォルフ代表は“ルイス対ニコ時代”の苦い経験を踏まえ、チームプレイヤーとしての意識改革を後半戦からボッタスに強いているように見える。
ロシアGP今季8度目の1-2によってコンストラクターズV6に王手、わきまえる脇役と最大主役の共演合作によって19年のエンディング・シーンはもうすぐ。
☆☆☆☆ ランド・ノリス(マクラーレン)
シンガポールGP:7位/ロシアGP:8位
シンガポールに誰よりも早入り。現地の高温多湿気候になじみ、ナイトレース(時間差)にも合わせ込んだと言う。全く初めてここに挑む彼の準備行動が初日FP1からタイムに反映される。
サインツに0.214秒差、陽が暮れたFP2も0.216秒差、バンピーでラインワークが難しいコースをたちまちマスター。7位入賞は終盤の集団バトルを切り抜けた『敢闘賞レース』、さらなる評価の☆を贈りたい。
☆☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン(メルセデス)
シンガポールGP:4位/ロシアGP:1位
偶然ではなくこの2連戦とも予選トップ5は同じ、ルクレール~ハミルトン~ベッテル~フェルスタッペン~ボッタス。予選2番手に食い込んだハミルトンはベッテルに0.029秒、0.023秒という微差でフェラーリ勢を分断。
ストレートでは劣ってもセクター3の直角ターンエリアで対抗、流麗なステアリングワークはまさに疾走するアートのよう(!)。今年、PPウインはモナコとフランスGPのわずか2度にすぎない。またまた逆転9勝目のロシアGP、今シーズン我々は本当にチャレンジングな<19年型ニュー・ハミルトン>を見ている――。