メルセデスがミスを犯したわけではなく、フェルスタッペンがいかに良い仕事をしていたのかは、この日メルセデス以外のドライバーもブリスターに悩まされていたことでもわかる。17周目にはキミ・ライコネン(アルファロメオ)がこう叫ぶ。

ライコネン:左リヤがブリスターだ

アルファロメオ:了解

 13周目と14周目に相次いでピットインして、ハードタイヤに交換したメルセデス勢に対して、フェルスタッペンは20周目を過ぎても快調な走りを続けていた。それを見ていたメルセデスはハミルトンにこんなメッセージを送る。

メルセデス:フェルスタッペンが1ストップだと、ちょっとやっかいなことになる

 一方、フェルスタッペンの快調なペースは衰えることがない。

フェルスタッペン:タイヤのフィーリングはいい。まったく問題ない

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第5戦70周年記念GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 逆にタイヤを交換したメルセデスは、まだ10周も走っていない段階から、再びブリスターに悩まされ始める。

ハミルトン:右フロントにブリスターができ始めた

ハミルトン:今度は中央にも筋ができている

 26周目にピットインしたフェルスタッペンが、ハードからミディアムに履き替えたのを見て、メルセデスはハミルトンにこう伝える

メルセデス:フェルスタッペンが現時点で最もうまくタイヤを使っている。もしかすると、1ストップをやろうとしているかもしれない

ハミルトン:あいつら内圧低くしているか、何かやっているんじゃないか

 ピットアウト直後にボッタスを抜いてトップに立ったフェルスタッペン。トラックポジションを確保したレッドブル・ホンダは、追い上げる戦いからこの順位を守る戦いに戦略を変える。

レッドブル・ホンダ:ボッタスとのギャップが広がったから、少しタイヤをセーブしよう。スタートでミディアムを履いたドライバーたちのうち何人かがタイヤに苦しんでいたので、ターン1、9、11でのタイヤマネージメントをもう少し行ってほしい

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