しかし、30周目に入ろうとしたところで、再び戦略を変更する。
レッドブル・ホンダ:訂正する。プッシュだ。プッシュ、プッシュ
フェルスタッペン:なんて言った?
レッドブル・ホンダ:タイヤマネージメントのことは忘れていい。このタイヤはできるだけ早く使い切っていいから、いまは全力で走っていいぞ!!
フェルスタッペン:じゃ、完全に使い切るよ
レッドブル・ホンダ:ボッタスとの差は広がっている。彼の前の周(29周目)のラップタイムは30秒9だ
フェルスタッペン:30秒9?
レッドブル・ホンダ:そうだ、スリー・ゼロ・ポイント・ナインだ。前方にまたマグヌッセンがいる
レッドブル・ホンダ:エンジン14、ポジション6
レッドブル・ホンダ:ボッタスとの差は2.4秒。
メルセデスが2ストップ作戦であること、そして最後のスティントもハードで走ることを確信したレッドブル・ホンダ陣営は、ミディアムを早めに捨てて、メルセデスと同じハードに変えて、最後まで走り切るという戦略に変更する。すでに先頭に立っているので、あえてメルセデスと同じ作戦にすることで、状況が変わっても、自分たちだけが不利を被らないためだ。
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(2)に続く
