34周目、フェルスタッペンはピットインして新品のハードに交換し、勝負を仕掛けて行く。しかし作業に手間取り5.1秒を要してしまった。
翌35周目にピットインしたハミルトンはハードタイヤに換えてペレスの前で首位をキープしたままコース復帰を果たした。
4番手アルボンも34周目にピットインし、3番手ペレスは36周目にカバーに入りハードに換えてアルボンの前をキープした。後方でピットインしたリカルドは先にタイヤ交換を終えていたオコンの背後に戻ることとなり、激しいバトルの末に37周目のターン4でリカルドがオコンを抜いて前に出た。
38周目にノリスとボッタス、39周目にサインツJr.、40周目にルクレールがピットインして上位勢はタイヤ交換を完了。ミディアムのボッタス以外は上位全車がハードタイヤとなった。
これで順位は首位ハミルトン、3.5秒後方に2番手フェルスタッペン、3番手ペレスは首位から28秒遅れで、4番手アルボンはこれに着いていけない。その15秒後方の5番手に実質1ストップで走り切ろうとしているガスリー。しかしその背後にはタイヤ交換を済ませたばかりの6番手ノリス、7番手サインツJr.が迫り、そこから4秒遅れて8番手リカルド、9番手オコン、10番手ボッタスの集団が続く。
43周目のターン1でボッタスがオコンを抜いて9番手へ。ノリスは44周目のターン4でガスリーを捕まえて5番手に上がった。ガスリーはリヤのタレを訴え、ガスリーを追うサインツJr.もブレーキの不調を訴える。アルボンもリヤタイヤのグリップを失ってペレスを追うことができない。
46周目、後方のペレスに対し25秒のギャップができたフェルスタッペンはピットインして中古のミディアムタイヤに履き替える。フェルスタッペンはハミルトンより1.6秒速い1分32秒014のファステストラップを記録し、その後も1周1秒〜1.5秒ずつギャップを縮めていく。しかし残り周回数に対してギャップはあまりに大きすぎる。
51周目のターン1〜2の立ち上がりでサインツJr.はガスリーに並びかけてオーバーテイクし6番手に浮上。さらにリカルドがガスリーの背後に迫っていく。
53周目、ペレスが急にスローダウンし後方から白煙を上げる。そのまま走り続けるものの54周目には白煙の量が増え、ターン10の立ち上がりでブローアップして火を上げながらマシンをコースサイドに止めた。
これでセーフティカー導入となり、そのままレース終了。ハミルトンが今季11勝目を挙げ、2位フェルスタッペン、3位アルボンが自身2度目の表彰台を獲得した。4位ノリス、5位サインツJr.、セーフティカーによって命拾いしたガスリーが6位、7位リカルド、8位ボッタス、9位オコン、10位ルクレールという順位になった。

