中団グループでも29周目にサインツがピットインするが、右リヤタイヤの交換に手間取って静止時間は5.6秒。これを見てマクラーレン勢は2台同時に30周目にピットインさせ、リカルドはサインツの前に留まる。角田は後方ライコネンのピットインをカバーするかたちで32周目にピットインし、ライコネンの直前でコースに戻りなんとか抑えてアンダーカットを阻止する。34周目のバックストレートで1ストップのストロールを抜いて10番手、38周目のベッテルのピットインで9番手に上がるが、後方のライコネン、アロンソとは秒差のバトルが続く。アロンソは39周目に3回目のピットインをするが、後方にはジョビナッツィが追いついてくる。
37周目、暫定首位のハミルトンがピットインしハードタイヤに交換。フェルスタッペンより8周フレッシュなタイヤを履きフェルスタッペンの8.7秒後方でコースに戻り、レース最終盤に追いついて勝負を賭ける戦略に出た。
ハミルトンはここから猛攻を仕掛け、41周目にファステストラップを記録して一気に6.1秒差に縮め、1周1秒以上速いペースで追いかけていく。フェルスタッペンもこれに呼応してペースを上げるが1周0.4〜0.5秒のペース差は縮まらない。
6番手サインツは43周目のターン13〜14でリカルドのアウト側に並びかけていくが、押し出されるようなかたちで接触しフロントウイング右側翼端板にダメージを負い、後方にはボッタスが迫る。
50周目にはトップ2台の差が2秒差を切るが、フェルスタッペンもペースを上げて対抗する。残り3周でギャップは1.5秒となり、ハミルトンは最後の攻勢を仕掛ける。55周目にシューマッハーに引っかかった両者は最終ラップでついに0.9秒差に。しかしフェルスタッペンはセクター1でベストタイムを刻んで最後のバックストレートで1.1秒差に引き離しDRSを使わせず。そのまま首位を守りきって56周を走り切り、1.333秒差で今季8勝目となる優勝を掴み獲った。ハミルトンは2位、ペレスは42秒差の3位、4位ルクレール、5位リカルド、6位にはサインツを抜いたボッタス、7位サインツ、8位ノリス。
第3スティントは安定したペースで走行しライコネンとのギャップを守り切った角田は9位でハンガリーGP以来の入賞を果たした。ライコネンは50周目のターン6でスピンオフし12位に後退。変わってジョビナッツィを抜いたベッテルが10位入賞を果たした。


