インディカーはラインカットを三段階で考えており、最も危険度が低く、有利になることが少ないレベルだと警告、その次のレベルだと同一周回の最後尾、危険、あるいは大きな優位を手にするレベルだとピットのドライブスルーか、さらにストップ&ゴーのペナルティと決めていたという。

 そして、ペジナウの違反ぶりは小さな、ほとんど悪い影響を及ぼさないものであるから、警告だけにとどめたということだ。何やら判然としない裁定であった。今後はよりクリアなルールが設定されるべきだろう。

「ディクソン相手に戦うのは大変だ。それだけに勝ったうれしさは大きい。今日はピットタイミングがよく、クルーの作業も本当に速かった」とペジナウは喜んでいた。カストロネベスは2戦連続のポールスタートだったが、今回も勝てなかった。しかし、ロングビーチでは今季初の表彰台には上った。

 新しいエアロキットで優位を手にしているシボレーは、ロングビーチの予選でトップ6を独占したが、レースではトップ4を占めるにとどまった。それでも、表彰台は2戦続けてシボレーユーザーのみ。フェニックスでの第2戦から2戦連続の1-2-3-4フィニッシュを記録した。

 ホンダ勢トップは佐藤琢磨だった。予選8番手からのトップ5入りは素晴らしい戦いぶりだった。

「今日の結果は非常にうれしい。プラクティスで苦しんで、予選で上位まで挽回して、レースでも上位で戦い続けることができていた。コーションなしで体力的にタフなレースだったが、燃費セーブも大変だった。ピットで2台をパスし、レース終盤にはトニー・カナーンをバトルの末にパスできた。いいレースを戦えた。チーム全体が素晴らしい力を発揮した」と琢磨はレース後に語っていた。

 ポイントスタンディングではペジナウがトップをキープ。ランキング2位は6点差でディクソン。3位がモントーヤ、4位がカストロネベス。琢磨はカナーンの後ろの6位という好位置。開幕戦決勝欠場のパワーは今回は7位フィニッシュで、ランキングは8位まで上げている。

インディカー第3戦ロングビーチ決勝/スタート
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/スタート
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/スコット・ディクソン
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/スコット・ディクソン

インディカー第3戦ロングビーチ決勝/佐藤琢磨
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/佐藤琢磨
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/チェッカーを受けるサイモン・ペジナウ
インディカー第3戦ロングビーチ決勝/チェッカーを受けるサイモン・ペジナウ

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