127周目「左のリヤタイヤが明らかにおかしくて、内圧も全然上がってこなかったんです。もうどうしようもなくて、予定外のピットインをすることになりました……」

 最悪なことに、その直後にイエローコーションが出てしまい、短いショートオーバルではさらにラップダウンとなって致命的な2周遅れになってしまう。

厳しいレースを強いられる佐藤琢磨
厳しいレースを強いられる佐藤琢磨

 18番手というほぼ最後尾からの追い上げだったが、テキサスのように奇跡が起きないわけないでもない。イエローコーションのたびにラップダウンを1周ずつ取り戻したが、全体的にスピードが足りないのは明らかだった。

「タイヤを履き替えた後はグリップに助けられて良いペースだったのですが、後半になるとどうしようもなかった……」

 途中、雨が落ち始めて赤旗中断となったのだが、琢磨の助けになったわけでもなく、レースが再開されても17番手のポジションからのレースが続いた。その後も、我慢のレースが続き300周のレースを2周遅れでなんとかチェッカーを受け16位で終わった。

2周遅れの16位でレースを終える
2周遅れの16位でレースを終える

「う~ん、悔しいですね。タフなレースでした。チームメイトのライアンは先にいっちゃったので、彼がどんなセッティングだったのか後で聞いてみないとわかりませんが、マルコもアレクサンダー(ロッシ)も、あまり良くなかったですよね?」

「今日のレースをしっかり分析して、次のショートオーバルのセント・ルイスのレースではこのようなレースにならないようにしないと。でも、来週末にはトロントのレースがありますから、今日の悪い流れは忘れて、良い流れを取り戻したいですよね」

「ここ2年トロントではいい内容のレースが出来ていましたから、今年最後のストリートのレースで良いレースをしたいと思います」

 悪い流れが数戦続いてしまった琢磨。ポイントスタンディングでも7位まで落ちた。来週末のトロント戦で奮起を期待したいところだ。

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