「レッドタイアは20周目を過ぎるとデグラデーションが起きるので、ラリー・フォイトが無線で『残り40ラップだ』と伝えてきたときには、冗談だろうと思いました! それでも、まずはやってみることにしましたが、そのためにはブラックタイアが必要で、イエロー中も燃料をセーブすることにしました。僕がノーマルのマッピングを使ったのはリスタートのターン3までで、その後はミクスチャーを薄くし、徹底的に燃料をセーブしながら走りました」

「使える燃料は驚くほどわずかでしたが、それを守らなければならず、いっぽうでチームは順位を落とすなと指示してきました。もう、まるで信じられないような状況です。けれども、これも素晴らしいチャレンジですし、こういうことが僕は嫌いではありません」

 次にイエローが提示されるまの間には、結果的にこのレースで3位に入るジェイムズ・ヒンチクリフとバトルを演じる一幕もあった。前方を走るマシーンがピットインを行うと、琢磨は自分が4番手まで浮上していることに気づく。「僕の前にいたのはトニー・カナーン、ウィル・パワー、ヒンチクリフの3名だけだったので、ヘルメットのなかで笑顔がこぼれました。ただし、燃料は相変わらず不足していました」

 続くリスタートではエリオ・カストロネヴェスから猛チャージを受ける。「とても厳しい戦いでしたが、10ラップ以上は彼を抑え続けました。パドックでもっともリスペクトされているエリオとのバトルは本当に楽しいもので、コース上のバトルで彼との間に問題が起きたことはこれまで一度もありません。そして3度目のアタックで、エリオは僕を追い抜いていきました」

 レース終盤にはカナーンがスプラッシュ&ゴーを実施、ミカエル・アレシンの猛攻を受ける琢磨の直前でコースに復帰した。「彼はとてもアグレッシブで、何度もサイド・バイ・サイドになりました。一度、ターン3で完全に追い抜かれたこともありましたが、僕はインサイドにいたので、“スーパーレイト・ブレーキング”で順位を守り抜きました。何度か軽い接触もしましたが、心配すべきダメージはひとつもありませんでした」

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川井栞かわいしおり
2026年 / スーパー耐久
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