残念ながらシムレース全般には、ドライバーにとって良くない側面もある。シムレースが公開されると、ある過ちの結果が非常に現実的なものになる可能性があるのだ。アメリカでは、ふたつの分かりやすい例を見ることができる。NASCARドライバーのカイル・ラーソンは、アメリカで強い意味合いを持つ不適切な言葉を使用したことで、スポンサーシップとNASCARでのシートを失ってしまった。同じくNASCARドライバーであるババ・ウォレスは、オンラインでは“Rage Quit(怒ってやめること。スピンやクラッシュをした後にゲームから退出する)”として知られている行為をし、スポンサーを失ったのだ。バーチャルレースでは、言葉や行動が多くの観客たちの目にとまることになるため、ドライバーはパブリックイメージに注意する必要がある!

 最後に、もうひとつ重要な疑問を持っている人たちもいると思う。時にシムレーサーは、なぜ現実の世界のレーサーよりもバーチャルの世界で速くなれるのだろうか?そうしたシムレーサーは、現実のマシンでも速く走ることができるのだろうか?

 明らかに世界トップレベルのシムレーサーたちには、多くの才能がある。だがあるソフトウェアを使うには、それについて学ぶ必要がある。『F1 2019』や『GT Sport』のようなゲームは良いかもしれないが、ある点で現実味が足りない。つまり、タイムを伸ばすために“非現実的な”ことができるということだ。そうしたゲームで多くの時間を過ごす人たちはそのことを知っているが、現実のドライバーたちは知らないということがよくある。したがって、“ゲーマー”にはアドバンテージがあるのだ。だが彼らに才能があることは明白だ!

 我々は、ほとんどの人たちが外出できないという、非常に珍しい状況を生きている。人々は家にいる必要があるから、レースは我々のコンピュータのなかで行われる。それは魅力的だし、興味をそそられることだ。だがそれが現実のレースに似ているとしても、決して完全に同じになることはないし、それで良いのだ。さらに、オンラインのレーサーたちはみな、よりリラックスした環境にいて、とても楽しいやりとりをしているところを我々に見せてくれる。だから私は家でこうしたレースを楽しむのに時間を使うことをお勧めする。現実のレースではないが、間違いなく楽しいからだ。そして最後には、誰もが健康でいられるからだ!

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