更新日: 2021.01.07 14:57
BTCC:トヨタのトム・イングラムがスピードワークスを電撃離脱「7年間の旅に感謝」
BTCCイギリス・ツーリングカー選手権で長年シングルカー体制を敷き、トヨタのNGTC規定モデルで戦ってきたSpeedworks Motorsport(スピードワークス・モータースポーツ/SWM)とエースのトム・イングラムは、2021年シーズンに向け「商業上の懸案事項が相反する」ため、契約更新を行わないことを決定。7年間のパートナーシップに終止符を打ち、イングラムがチームを離脱することがアナウンスされた。
2020年からTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のステータスを得て、TOYOTA GAZOO Racing UK・ウィズ・ギンスターズのエントリー名で戦ったSWMは、2014年からイングラムを起用。念願のBTCCデビューを飾ったイングラムは、以降の7シーズンで16勝、2度のインディペンデント・タイトル獲得、そして総合でもドライバーズランキング2位の実績を積み重ねてきた。
一方、2011年のシリーズ参入からトヨタ・アヴェンシス、カローラBTCCと一貫してシングルカーでの挑戦を続けてきたSWMだが、昨季にはBTCCが2022年の導入を予定する共通ハイブリッド機構の開発協力チームにも指定され、テストベッドとしてコスワース製のシステムを搭載したカローラを走らせるなど、シリーズを代表するトップチームの地位を築いた。
そんな上昇気流に乗り、インディペンデントの独立系チームからファクトリー体制へと昇格したSWMは、2021年に向けていよいよトヨタ・カローラBTCCを2台体制に拡充する計画だったが、その直前に27歳のエースが離脱するという難しい状況に陥った。
「もちろん、スピードワークスはBTCCで僕の最初のチームであり、彼らとはすぐに家族のような間柄になった」と、この決定に際し改めてチームへの思いを語るイングラム。
「一緒に過ごした長い期間、僕らには特別な思い出がたくさん生まれた。僕らは素晴らしい旅を続けてきたし、お互いに誇りを持って仕事に取り組んできたんだ」と続けるイングラム。
「チャンピオンシップを制覇して旅を締めくくることができれば最高だったが、それはおもに不運な要因から、その機会を逃す結果になってしまった。それでも7年間の良い思い出が消えることはないし、チームとの戦績や成し遂げたことに満足している」