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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.09.14 12:19

根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第5戦レッドブル・リンク レースレポート

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海外レース他 | 根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第5戦レッドブル・リンク レースレポート

 翌12日午前に行われた公式予選Q2は気温13度、路面温度17.3度、湿度は91%と、昨日の雨の影響も残る霧に覆われたドライコンディションのもとで行われ、69号車アストンマーティンが1分28秒072を記録しポールポジションを獲得した。2番手に77号車ポルシェ、3番手に777号車メルセデス、4番手に63号車ランボルギーニと続く。

 19号車はムーランがアタックを担当し、トップから0.796秒差の1分28秒868を記録し7番グリッドを獲得した。決してレッドブル・リンクが得意ではないムーランだったが、7番手という結果は19号車にとって及第点だった。なぜなら、今回も19号車がハンデ0秒で挑む一方、ポールスタートの63号車アストンマーティンは5秒、4番グリッドの63号車ランボルギーニは20秒、5番グリッドの22号車アウディは5秒、6番グリッドの7号車マクラーレンは5秒とハンデを負っているからだ。

 第1スティントを走るムーランのペースと戦い方次第では優勝、表彰台獲得も可能という状況で午後のレース2を迎えた。

YouTube:https://youtu.be/fgrrjzpA-gM

■Race2:2nd

 霧に包まれた公式予選とうって変わってレース2は気温22度、路面温度34度、湿度55%、視界も良好のなかスタート進行が開始されたが、レコノサンスラップ中には分厚い雲がレッドブル・リンクを横切り、わずかに雨粒も落ちてきた。

 しかし雨はすぐに止み、レース2はドライコンディションのままスタートを迎えた。19号車ムーランは、2コーナーで11号車ホンダNSXに並ばれるも7番手のポジションを守りきりオープニングラップを終える。

インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)
インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)

 3周目に突入したころから、22号車アウディを先頭とした5番手争いが白熱。アウディのペースに付き合わされることとなった19号車ムーランだったが、背後から迫るNSXの猛追を退け、6番手を走るマクラーレンとの間合いを詰めにかかるも、NSXとのテール・トゥ・ノーズの末に、10周目の9コーナーでコースオフ、その隙にNSXに先行を許し、8番手にポジションを下げてしまう。

 しかし、ムーランは自身の走りの限界のを引き出し、5番手アウディからは変わらず2秒差、トップの69号車アストンマーティンからも22秒という差でピットレーンオープンのタイミングを迎えることに成功し、16周目終わりにピットイン。第2スティントを担当する根本の追い上げに、表彰台獲得への想いを託すこととなった。

 翌17周目に2番手63号車がピットイン。最低停車時間が20秒加算されるハンデにより、19号車根本の4秒後方でコースに復帰する。トップの69号車アストンマーティンは22周目終わりにピットイン。69号車は5秒のハンデを負っていたものの、19号車根本を17秒先行し、トップのままコースに復帰を果たす。さらに2番手に77号車ポルシェ、3番手に777号車メルセデスが先行し、全車がピットストップを終了した時点で19号車は4番手となった。

 レース2も残り24分となったが、根本は後方から迫る63号車との熾烈な4番手戦いを繰り広げる。お互いに自己ベスト、そして全体ベストに迫るタイムを出しながら2台のランボルギーニはランデブーを続ける。そんななか、残り16分というところで2番手の77号車ポルシェの左リヤタイヤがパンク。緊急ピットインを敢行したことで19号車は3番手に浮上する。

 根本は2番手を守る777号車メルセデスとのギャップ徐々に縮め、28周目の4コーナーで勝負を仕掛けると、インから見事なオーバーテイクを決めた。これにより19号車根本は2番手に浮上するが、トップのアストンマーティンとの差は15秒と開きがあった。

インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)
インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)

 39周目、69号車アストンマーティンが60分間のレース2をのトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインでチェッカーで制した。19号車根本は9.7秒までギャップを縮めるも、惜しくも及ばず2位でチェッカーを受け、5レースぶりの表彰台を獲得した。

 3位は47号車メルセデスが獲得、63号車ランボルギーニは一時3番手に浮上するも、ファイナルラップで47号車に先行を許し4番手に後退した。これで63号車は次戦10秒のハンデを取り除くことになる。

 根本は「やっと表彰台に戻ってくる事が出来ました。個人的には今季一番の走りで、一時はファステストも獲得しながらコンスタントに前を追うことができました。週末を通して安定したパフォーマンスを発揮できたのもVSRのサポートがあってこそでした。久し振りの表彰台、とても楽しめました!」と、第3戦ハンガロリンクのレース1以来となる表彰台獲得となった第5戦レース2を振り返る。

「改めて素晴らしいクルマを作ってくれたチーム、我々をサポートしてくれたランボルギーニ、そしてスポンサーの皆様、ファンの方々に感謝です。とはいえまだ今季は未勝。次のモンツァはランボルギーニにとってホームコースとなるので、このパフォーマンスを維持しチャンピオンシップでも2位に上がれるようチーム一丸となって頑張ります」

 第5戦レッドブル・リンクを終え、18ポイントを獲得した19号車根本/ムーラン組はランキング2番手につけるソウセックに9ポイント差まで迫ることができた。114ポイントでシーズンをリードし続ける63号車シャンドルフ/ベレッタ組とは33ポイント差で、9月24〜26日開催となる第6戦モンツァを迎えることとなる。

 イタリアのモンツァ・サーキットは根本にとって、昨年のイタリアGTスプリント選手権のレース1で2位を獲得している相性の良いコースでもある。引き続き、ランボルギーニにとって厳しいBoPのもとでのレースとなりそうだが、シリーズランキングで2位、そして今季初優勝を手にするべく、準備を積み重ねていく。

2021インターナショナルGTオープン第5戦レース2表彰台
2021インターナショナルGTオープン第5戦レース2表彰台

YouTube:https://youtu.be/lewvZt4eXPo


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