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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.07.08 11:30
更新日: 2022.07.08 11:31

大事故から復活のロバート・ウィケンス、同郷ウィルキンスとともにTCRで地元戦含む連勝を達成

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海外レース他 | 大事故から復活のロバート・ウィケンス、同郷ウィルキンスとともにTCRで地元戦含む連勝を達成

「僕はあまり感情的な男ではないけれど、さすがに今回は自分自身にその瞬間を焼き付けるよう意識した。それは本当に素晴らしかったね」と、周囲から嵐のような祝福を受けたウィケンス。

「最初から最後まで、これは僕らが戦った中で断然、もっともパーフェクトなレースになった。だから最後に勝利で報われるのは至上の喜びさ。ブライアン・ハータとBHAの面々が僕にレースの機会を与えてくれた。お互いに内面を深く知る仲だったし、本当なら(開幕の)デイトナで勝ちたかったけどね(笑)」

「その日の限界がトップ5でも、表彰台でも、どんな場合でも。良いポイントを獲得するため懸命に改善を続けてきた。僕らはお互い自分自身に正直になり、パッケージを最大限に活用できるよう働きかけを続けたんだ。正直に言うと、もっと早く(勝利が)来ることを望んでいたが、第5戦なら悪くないね!」

 続いて7月2日決勝の第6戦は、カナダのボーマンビルに位置するモスポートでの地元戦となったが、直前の木曜に妻カーリから緊急連絡を受けたウィケンスは、一旦カナダからインディアナポリスの自宅まで戻ると、夫婦にとって初の子供であるウェズリー・ジョセフの出産に立ち会うことができた。

 元気な産声に後押しされカナダへと舞い戻ったウィケンスだが、時間的に予選へ出走することは叶わず。土曜決勝は最後尾からのスタートとなった。しかし、ウィルキンスとのペアで文字どおり“ぶっつけ本番”の決勝に挑んだ男は、コースウォークやすべての走行セッションを逃したにも関わらず、筋書きのないドラマを地で行く2週連続優勝を成し遂げる結果となった。

「ワトキンスでの勝利は誰にとっても非常に価値があると感じたと思うが、この地元での勝利もまた格別だね。レースに先立って月曜、火曜、水曜とヒョンデ・カナダのプロモーション業務をこなしていたが、木曜に妻から予想外の電話があり『明日の朝、どうしても帰って来てくれないか』と言われたんだ」と明かしたウィケンス。

「トラックウォークや一切の事前走行もなく、レースに出場したのはキャリア初だね(笑)。ここを走行したのは10年以上も前だけど、フォーメーションラップが文字どおり最初の周回だったんだ。でも走り始めてすぐ、ここで長年ドライブしてきた感覚になったし、いくつかのリスタートを活用してトップ3に到達することができた。その後はリスクゼロでマーク(・ウィルキンス)のためにクルマをセーブしたよ」

 2019年以来のモスポート戦となった僚友ウィルキンスも「ホームレースでの勝利は、いつだって手に入れたいもののひとつだ。でも、まさかね(笑)」と、あまりにできすぎた筋書きに驚きを禁じ得なかった。

「それが決して簡単なことじゃないのは、誰もが知っているよね。僕も良いグルーブに入っていたし、ロバートも良いグルーブの中にいた。僕らはお互いに良い刺激を与え合っているような気がするよ」

BHAとHyundai Motorsportにより特別に設計、構築されたステアリングホイールを使用し、操舵に加えてブレーキとスロットルの制御を同時に行うハンドドライブ機構での走行が実現した
第6戦カナディアンタイヤ・モータースポーツ・パーク(CTMP/モスポート)では、連勝での地元勝利も飾ってみせた


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