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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.09.13 06:55
更新日: 2022.09.12 17:26

最後の開催となるプケコヘ戦はレッドブルの王者SVGが赤旗混戦を制しての“ダブル”達成/RSC第10戦

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海外レース他 | 最後の開催となるプケコヘ戦はレッドブルの王者SVGが赤旗混戦を制しての“ダブル”達成/RSC第10戦

 義務ピットが一巡し、王者SVGも作業を引き伸ばした25周目にピットへ向かい、僚友フィーニーに譲られるようにトラックへ合流すると、首位ウォーターズと2番手ハイムガートナーの追撃体制に入る。

 ここで首位を行くモンスターエナジー・フォードが最初のミスを犯し、芝生を横切って大きく滑走。背後のホールデン2台を自ら呼び寄せる展開となる。これを機と見たチャンピオンは、31周目にBJRのマシンを仕留めて2番手に浮上し、直接対決のお膳立てを整え、残り10周でフォードとの肉弾戦が幕を明ける。

 すると34周目にウォーターズが2度目の“小さなエラー”でSVGを招待し、右90度のターン8でわずかにワイドになり、そのインサイドにレッドブル・ホールデンが飛び込んでいく。なんとか首位を死守した50号車のマスタングだったが、続くラップでも同じコーナーでサイド・バイ・サイドに持ち込まれると、続く高速コーナーでわずかに右リヤをヒットされ、姿勢を崩しながらもなんとか堪えて応戦する。この緊迫のバトルに、詰め掛けた観客はサーキットを1周する大歓声で“地元の英雄SVG”の大逆転を信じ、声援を送る。

 すると残り3周でターン8から“同じムーブ”で迫ったSVGが、立ち上がり勝負のトラクション競争で優位に立ち、今度こそ高速インサイドからのマスタング攻略に成功。ウォーターズ、ハイムガートナーを従え今季18勝目を飾るとともに、シリーズ最大の祭典『バサースト1000』を前に選手権リードをさらに盤石なものに広げるプケコヘ・ファイナル・ウイナーの称号を手にした。

「もう『僕は諦めない』という思いだけだった。彼(ウォーターズ)こそが『最も追い抜くのが難しい男』になることは分かっていたからね」と、終盤の白熱バトルを演出した逆転ウイナーのSVG。「彼はバトルに際して、すべての正しいドライブをしていたが、いくつかの間違いも犯していた。だから僕は、彼のミラーというミラーのなかで動き回ることを意識したんだ。本当に……現実とは思えない結末だ!」

 これで3連覇王者スコット・マクラフランの持つ年間最多勝“18”に並び、獲得ポイントを2782点としたSVGは、ランキング2位のウォーターズに500点近いマージンを稼ぎ出す結果に。続くRSC第11戦は恒例の会期に戻った10月6~9日に、シリーズの“聖地”マウントパノラマを舞台とした今季唯一の耐久カップ登録戦『レプコ・バサースト1000』が待ち受ける。

レース2で大クラッシュを強いられたウィル・ブラウン(エレバス・モータースポーツ/ホールデン・コモドアZB)。ドライバー、代表ともチーム18のガレージに怒鳴り込む一幕も。これで次戦のワイルドカード枠が不透明に
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レース2はチャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/ホールデン・コモドアZB)やウォーターズを抑え切ったSVGが勝利を収めた
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白熱の最終ヒートで大逆転劇を演じ、地元のファンを沸かせたSVGが“プケコヘ・ファイナル・ウイナー”の称号を手にした
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