勢いそのまま金曜レース2向けの予選で定位置を得たSVGだったが、今度は開幕戦で“Gen3初代ポールウイナー”も記録したコステッキが逆襲。直前に開催されたFIA F3の予選が複数の赤旗により遅延したことや、小雨によりウエット宣言となったことも重なり、勝負は15周予定から短縮されることに。
ここでスタートシグナルの不具合などもあり、ターン1では多重クラッシュが発生し、2010年王者ジェームス・コートニー(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)と絡んだデビッド・レイノルズ(グローブ・レーシング/フォード・マスタング)がストップ。早くもセーフティカー(SC)が出動する。
レースを通じてSVGとの勝負を展開したコステッキは、義務ピット消化のタイミングで首位奪取に成功。その直後、ジャック・ルブローク(マット・ストーン・レーシング/シボレー・カマロZL1)のアクシデントで2度目のSC導入となり、コステッキはアンダーイエローのままトップチェッカー。2位でラインを通過したコートニーだったが、ターン1の接触によりペナルティが課されて22位に降格。この結果SVGが2位、フィーニーが3位のリザルトとなった。
こうしてシリーズ初勝利を飾ったコカ・コーラ・バイ・エレバスのコステッキだが、記念すべきトップチェッカーがイエローによる短縮決戦だったことから、完全勝利に向け意欲を燃やして土曜に臨むと、予選では開幕に続く最上位グリッドからポール・トゥ・ウインを奪ってみせる。
実際にはピットでのアンセーフリリースにより、一時はレーススチュワードから「審議対象」とされていたが、これもお咎めなし。不完全燃焼の初優勝から、雪辱を果たす連勝劇を決めた。
そして最終日曜のレース4に向けては、コステッキの覚醒に待ったを掛けるかのように、シリーズ史上最年少ポールシッターとなったフィーニーが、SC先導スタートから盤石のレース運びを展開。義務ピットをミニマムで消化した20歳は、2番手のアンドレ・ハイムガートナー(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/シボレー・カマロZL1)を2秒後方に従えてフィニッシュし、今季初勝利をマーク。
一方、このヒートで3位表彰台を得たコステッキは、ランキング首位にいたチャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)を逆転し、ポイントリーダーに躍り出ている。


