DTMドイツツーリングカー選手権で今季のチャンピオンに輝いたマイク・ロッケンフェラーが、今季ではないものの、近い将来に再びル・マン24時間に挑戦することを示唆している。
2007年から12年までDTMとル・マン24時間の双方に参戦していたロッケンフェラーは、10年にティモ・ベルンハルト/ロマン・デュマとともにアウディR15 TDIでル・マンでの総合優勝を果たした。ただ、今季はDTMのプログラムに集中し、ル・マンへの参戦は見送っていた。
アウディスポーツを率いているヴォルフガング・ウルリッヒは、14年のDTM開幕戦ホッケンハイムとWEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン、DTM第3戦ハンガロリンクとル・マン公式テストデーのスケジュールがバッティングしているため、ロッケンフェラーが来季のル・マンに参戦することはできないのだと語っている。
「ふたつのプログラムがバッティングしているから無理だ。それでは意味が無いからね」とウルリッヒ。
「結果を見てもらえれば、(ロッケンフェラーをDTMに集中させたのが)間違った決断ではなかったことがわかるだろう」
「ひとつ言えることは、彼がまだスポーツカーレースに関心を持っていて、いずれ復帰することになるだろうということだ」
「我々は、昨年からの長期的なプランを立てている。それを今言うことはできないがね」
また、ロッケンフェラー自身も、近い将来のル・マン復帰を示唆するコメントをしている。
「(スケジュールが)バッティングしていることで、来年ル・マンに戻っても意味がないんだ。ただ、僕は復帰するだろうし、それはそう遠くはない気がしている」
ロッケンフェラーは来季、カーナンバー1をつけてアウディからDTMに参戦することが発表されている。また、マティアス・エクストロームとティモ・シャイダーもDTMのアウディ陣営残留が明かされているが、それ以外のDTMのシートや、WECやル・マンの来季のラインナップは発表されていない。
ウルリッヒによると、これはアラン・マクニッシュのLMP1引退表明が影響しているのだという。
「(マクニッシュ引退の)影響がDTMにまで及んでいて、我々にはそれを適切に整理するための十分な時間がなかったんだ」
WECにおけるマクニッシュの後任は、ルーカス・ディ・グラッシになるのではないかとも囁かれている。ただ、その場合でも、スパやル・マンにおける3台目のマシンでディグラッシに代わるドライバーが必要となる。