WEC世界耐久選手権第7戦富士6時間で、LMP1クラスからOAKペスカローロ・ホンダをドライブした佐藤琢磨だが、琢磨のドライブ中からトラブルに見舞われ、総合17位でチェッカーを受けた。
今回、急遽WEC富士への参戦が決まった琢磨は、初めてのスポーツカーレースでさまざまな体験をしながら決勝へ。15号車OAKペスカローロ・ホンダは今回が初めてのパッケージングということもあり苦戦が予想されたが、琢磨が「上位とは1周1秒近く足りなかった」という厳しいレースに。スタートはベルトラン・バゲットが担い、琢磨は1スティントの後にステアリングを握った。
そんな琢磨は、ミッションにトラブルを抱えており、「ギヤがいきなり落ちたり落ちなかったりしたんです。ダンロップコーナーでスピンした時も、ダウンシフトができなくてリヤがロックしました」という。
「別にスターターのトラブルもありましたし、エンジンのミスファイアもあった。トラブル続きでしたね」とマシン側のトラブルにより、琢磨のドライブ後ガレージで修復を行ったため、さらに遅れることとなってしまった。
とは言え、「楽しかったです。あんまりレースにはなりませんでしたけど、新しいカテゴリーとして新鮮でしたし、お客さんも多かったですからね」と琢磨は純粋に初めてのスポーツカーレースを楽しんだ様子。
ただ、「(中嶋)一貴も(中野)信治さんもすごいよね。僕らはちょっとほど遠かったですけど。今回はスピードが足りなさすぎました。僕としては勉強になった部分は多かったですけど、もう少し戦いたかった」と本音もチラリ。
琢磨は次戦上海にも参戦するが、「レイアウトと気温を見ると、上海も厳しい戦いになるかもしれません。でも、今回学べたことも多いので、もう少し戦えるようになればいいですね」と予想する。琢磨のスポーツカーレースはまだまだチャレンジングなものになりそうだ。