日産自動車/ニスモは8日、オリンピックの自転車競技で6回の金メダルを獲得、世界タイトルを11回獲得しているイギリスのサー・クリス・ホイが、四輪モータースポーツに挑むと発表した。
ホイは自転車のトラックレースで大活躍してきた選手で、2008年の北京オリンピックでは三冠を達成するなど大活躍。2008年にナイトの称号を得ている。今回、英国日産が英国オリンピック委員会(BOA)、英国パラリンピック委員会(BPA)の公式自動車パートナー契約を結び、ホイと英国日産が2016年のリオデジャネイロ五輪に向けた“ロード・トゥ・リオ”のブランドアンバサダーとしての契約を結び実現した。
今後、ニッサンはホイがレーシングドライバーになるための“プログラム”を実施する。このプログラムは、ニッサンとグランツーリスモが進めている『ニッサンGTアカデミー』の中で実施しているもので、短期間でホイをトップレベルのドライバーとして活躍できるよう育成するという。
すでにホイはテスト的にレースに参加しているというが、今季からGT3/GT4カー等で争われているイギリスGT選手権に、RJNが走らせるニッサンGT-RニスモGT3でアレックス・バンコムと組み参戦。2016年には、耐久レースの最高峰であるル・マン24時間耐久レースへの参戦を目指すとしている。
「ニッサンは英国の経済にとって、投資、製造、テクノロジー、デザインなどの分野において欠かすことのできない存在だ。ニッサンは今後、オリンピックのチームGBやパラリンピックGBのプログラムを通じて英国スポーツ界へ投資し、成功を導き出すだろう」と語るホイ。
「私は英国日産とこのような形で共に活動できることを喜ばしく思う。ニッサンのドライバー育成プログラムがすでに成し遂げてきた成果は、私自身のモータースポーツへの情熱を熱くさせるものだ。簡単にはいかないと思うが、このチャンスを逃すことはできない。私が最終的に目指しているのは、ル・マン24時間レースに参戦することだ」
「我々にとって、完璧な形だ」と語るのは、ニッサンダイレクター・オブ・グローバルモータースポーツのダレン・コックス。
「ホイ氏が目指すル・マン24時間は、モータースポーツのオリンピックとも言えるレースだ。この果敢なチャレンジに、彼以上に適した選手はいないと思う」