昨日から開幕しているWEC富士ラウンド。その初日のトピックスをいくつかお届けしましょう。
パドックには「日本のみなさん、ただいま」という看板が。“こんにちは”ではなく“ただいま”というのが、なんとも嬉しい表現です。
しかし、WEC参戦チームにとって、来日は長旅。パドックにズラリと並んだ40ftコンテナが、それを物語ります。
それでも各チームは日本を楽しんでいるようで、G-ドライブ・レーシングのマシンの上には、あれ? 日本ではお馴染みのこんな人形が……。
そう、招き猫です。これは、ル・マン24時間レースの際に、28号車に乗るルイス・フェリペ・デラーニ選手の日本人の友人が、“幸運の印に”とプレゼントしたモノだそうです。その後は、ずっとチームに帯同。前戦はアメリカ・テキサスだったので、それ風の帽子を追加……でも、全然かぶれていませんね(汗)
99号車アストン・マーチン・レーシングV8に乗るフェルナンド・リースには、日本人の熱心なファンがいます。リースはナイスガイだったということで、それ以降ファンになったのだとか。今年は、なんとお面を作ってまで、来日を歓迎しました。リース本人も大喜びだったようです。
スタンドに目を転じてみると、平日の金曜日だというのに、もうすでに何枚もの横断幕が貼られていました。
F1で活躍したマーク・ウェーバーは、日本でも人気ですね。
ニック・ハイドフェルドも……しかし、今回彼はエントリーせず……。残念でした。噂によれば、サーキットのどこかに「来年は待ってるよ」という横断幕があるとか? 今日、探したいと思いますが、探せますかな? しかし、F1日本GPの時もそうでしたが、こういう熱い応援は、チームやドライバーにとって大きな励みになるでしょうな。
しかし、サポートレースを戦うチームに対しては、こんな張り紙が。
「罰金は日本円で払ってください」
これはあんまり歓迎できないでしょうね(汗)
そのサポートレースには、日本人ドライバーの多数参戦しています。その中で、これが開幕戦となる2015-2016アジアン・ル・マン・シリーズに参戦する中野信治選手と、もう真っ暗になったパドックで会うことができました。
昨年のル・マン以来の実践レースとなる中野選手。「意外と普通に走れてるんですよ。このクルマには慣れてますからね。今日は僕、あんまり乗ってないですけどね。でも、1年に1回くらいは乗らないと、忘れちゃいますからね」と語ってくれました。
ひとり遅くまで残ってデータを見ていましたが、自身のドライビングをチェックしていたのかと思いきや、「データ解析は僕の担当ですから。チームメイトは2時間くらい前に帰ってしまいましたよ」とのこと。それでも、久々の実戦を楽しんでいる様子でした。
レースの方は唯一の同クラスのマシンがトラブルで初日全く走れず、夜になっても手が付けられないという状態。作業をするでもなく、モノコック-エンジン-ギヤボックスがバラバラの状態で、放置のような状態でした。中野選手、久々の実践ながら、勝利を収めることができるか?
初日は良い天気に恵まれたWEC富士。土曜日の夜に雨が降るとの予報ですが、レースが始まる頃にはしっかりと晴れてほしいですね!