ベントレー・モータースポーツを率いるブライアン・ガッシュは、ベントレーのLMP2カテゴリー参戦計画が現在は保留状態になっているのだと明かした。

 先日、北米ウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)のLMP2カテゴリーへの参戦を計画していると報じられたベントレー。ヴォルフガング・デュルハイマーCEOは、ベントレーが2017年からのIMSAのデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)規定に基づいた車両を制作することを検討しているとの発言をしていたのだという。

 現在WSCCで採用されているデイトナプロトタイプに代わる規定となるDPiは、2017年に導入される新規定のLMP2車両を改造する形となる。なお、LMP2はプライベーター向けのカテゴリーだが、DPiはマニュファクチャラーも参戦可能だ。

 17年からのLMP2では、シャシーコンストラクターがオレカ、ダラーラ、オンローク/リジェ、そしてライリー/マルチマチックの4社に限定され、エンジンもギブソンのワンメイクとなる。一方DPiでは、シャシーは上記4社のものから選択することになるものの、市販車の意匠を取り入れたボディキットを制作することができるほか、ギブソンに代わる独自のエンジンを搭載することができる。なおル・マン24時間ではDPiについて、独自のボディワークの採用は認めないものの、独自のエンジンの使用は認めることになる。

 ベントレーのモータースポーツ部門を率いるガッシュは、デュルハイマーCEOのコメントについて、「たしかに取り組みたいと思っているし、ふさわしくてとても意味のあることだと思う。しかし、保留のままになっているんだ」と補足する。

 ベントレーは昨年の夏、IMSAが統括する北米シリーズのレギュレーションに興味を示すとともに、非常に重要な北米市場でのプログラムを調査している段階なのだと明かしていた。そしてガッシュによると、ベントレー・コンチネンタルGT3に搭載している4リッターV8ツインターボエンジンがDPiに適合していると見ていたのだという。

 また、すでにボディデザインについての研究作業も進められていたということだが、母体であるフォルクスワーゲンの“排ガス規制逃れ問題”が発生した影響でプログラムがストップすることになってしまったのだという。

「議論できていないことがたくさんある。ただ、みんながグループの現状を注視している」とガッシュ。とは言え、「現在もGT3のプログラムに注力できていることをうれしく思うよ」と話した。

 ガッシュは、ベントレーが総合優勝を争うチャンスがあるからこそ北米でのLMP2/DPiのプログラムを目指すのだと話している。

 一方でガッシュは、5月末に開催されるニュルブルクリンク24時間に、ワークスチームであるM-スポーツ・ベントレー・チームが参戦しないことも認めている。昨年はドイツのHTPモータースポーツが、ベントレーのバナーのもとでニュルに参戦しており、今年もC.アプト・レーシングが2台のワークスサポートのもと2台を走らせることになる。ただしガッシュは、この件とフォルクスワーゲンのコストカットとの関連性は否定している。

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