モンツァでスチュワードを務めた元F1ドライバー、デレック・デイリーが、ルイス・ハミルトンに対するミハエル・シューマッハーのブロックはペナルティの対象にするべきだったと語っている。

 イタリアGP決勝で、シューマッハーとハミルトンは何周にもわたってバトルを続け、ハミルトンはなかなかシューマッハーを抜くことができなかった。シューマッハーのディフェンスについてはFIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングからメルセデスに警告があり、チーム代表のロス・ブラウンは無線でシューマッハーに対し、ハミルトンにもっとスペースを残すよう指示を出した。

 シューマッハーは巧みなブロックを繰り返し、16周目のクルバ・グランデではハミルトンがグリーンにはみ出す場面もあった。後にマクラーレンチームはシューマッハーのドライビングに対して不満を述べたが、シューマッハーに公式なペナルティは科されなかった。

 しかしデイリーは、イタリアGP後の火曜、シューマッハーにはペナルティを出すべきだったとのコメントを発表したとITV Sportが伝えた。彼は他の事故についてチェックをしていたため、シューマッハーが問題になるドライビングをしたのを見逃したのだという。
「20周目、レースディレクターのチャーリー・ホワイティングがスチュワードに対し、フェリペ・マッサとヤルノ・トゥルーリのセカンドシケインでの事故についてチェックするよう求めてきた」
「この事故の録画をスロー再生で見ていたために、シューマッハーとハミルトンの一件を見逃した」
「家に帰って見返してみて、シューマッハーにはドライブスルーペナルティを科すべきだったとの確信に至った」
「彼は何度も警告されており、このドライビングスタイルは、今学習中の若手ドライバーたちにまねしてほしい類のものではない」

 長年F1における防御のドライビングの限界は、厳しい規則によって決定するというよりもマナーの問題とされていた。しかし2011年、FIAスポーティングレギュレーション20.2条において、「ポジションを守るため、2回以上方向を変えること、故意にマシンをコース端まで寄せること、その他正常でない方向転換など、他のドライバーの妨げとなる行為は禁じる」と記されている。

 方向を変えるのは1度のみという規則については解釈にあいまいな部分もあり、議論がなされている問題ではあるが、デイリーはシューマッハーは「あからさまなダブルブロック」を行っていたと主張しており、規則を厳しい解釈で適用すべきであるとの考えを示している。

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