中国グランプリプレビュー

P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトが中国に登場
様々な面を見せる上海サーキットへ対応するベストな組み合わせ
中国グランプリは、伝統的に戦略重視となるこれまで同様、2014年のタイヤもFIAによってランダムに各チームに割り当てられる

2014年4月14日、ミラノ
P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが使用される上海での中国グランプリは、伝統的に戦略が重視され、多彩な戦略が展開される中においても、しばしばスリリングなフィニッシュを迎える接戦のレースとなっています。スムーズな路面と複数の流れるようなコーナー(バンクのついたターン13など)のため、今回の汎用的なタイヤの組み合わせは、多面性のある上海サーキットに非常に適しています。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「今シーズン3回目のミディアムとソフトの組み合わせのレースで、バーレーンテストから間もない開催なので、各チームは、我々のタイヤが複雑な2014年仕様のマシンでどのように動作するのかということに関して知識を蓄積し始めています。その結果、レースでタイヤ戦略という要素が、より大きくなりつつあります。中国は、過去のレースにおいて、優れたタイヤ戦略の効果を示してきたサーキットです。したがって、各チームは、シーズン序盤戦で得たデータを効果的なタイヤ使用に反映させ、最新世代のP Zeroタイヤから得られる戦略の選択肢をいくつか試したいところでしょう。上海では過去に変わりやすい天候を経験していますので、変化する状況に応じて迅速に情報を理解する能力が、常にタイヤを最大限に活用する鍵となります」

ピレリ・コンサルタント
ジャン・アレジのコメント:
「私自身、中国は馴染みのあるサーキットではありませんが、常に面白いレースが展開されています。そして、各チームが序盤戦を経て、マシンの能力とポテンシャルを実証し始めているため、今シーズン、戦略が重要になり始めるポイントになると思います。マシン開発が加速するにつれて、各チームがタイヤの活用度を深めていますので、タイヤ戦略は非常に重要になります。バーレーンはファンタスティックなレースでした。同様のバトルが続けば、素晴らしいシーズンが期待できます」

各レースでタイヤがどのように割り当てられるのか:
バーコードを使用して、タイヤは各チームへランダムに割り当てられます。この工程は、Formula Oneの統治機構であるFIAによって行われます。バーコードは、いわばタイヤの「パスポート」で、加硫工程でタイヤ構造内部に埋め込まれ、取り替えることはできません。このコードは、各タイヤの詳細な情報を含み、データを読み書きすることができるピレリのRTS(レーシング・タイヤ・システム)ソフトウェアによって、レース週末を通して、タイヤのトレースを可能にします。FIAは、バーコードのリストを受け取り、バーコードとそのバーコードが埋め込まれたタイヤを、ランダムに各チームへ割り当てます。ピレリは、このプロセスには全く関与しません。したがって、ピレリがタイヤの割り当てをコントロールすることはできません。そもそも、厳格な品質管理プロセスは、工場から出荷されるすべてのタイヤが同品質であることを保証しています。タイヤは、サーキットへ到着後、FIAによって準備されたバーコードリストに厳密に準拠して各チームへ供給されます。バーコードによって、FIAとピレリは、各チームがレギュレーションに従い、正しいタイヤを使用していることを確認できます。

タイヤから見たサーキット:
上海には、ドライバーが加速して通過する高速コーナーが多く存在します。したがって、今年は、ドライバーたちが増大したトルクを最大限に活用できます。特に、ターン3〜4、ターン7〜8、ターン12〜13では、徐々に加速を強めていくことが求められます。また、ホイールスピンを抑制し、タイヤにダメージを与えないように、適正なエンジンマップを用意することが重要になります。

中国では、ハイレベルのダウンフォースが用いられ、高速でコーナーを通過します。この時の荷重は、3.8G以上となります。軟らかいタイヤはより大きなグリップを供給するため、コーナリング時により大きな負荷を課されます。ラップ中の80%がコーナリングに費やされます。

上海サーキットは、複数の長いストレートを特徴としており、この点がタイヤへ影響を及ぼします。ストレートではタイヤがクールダウンされるため、続くコーナーへ向けて迅速にタイヤをウォームアップする必要があります。

P Zeroホワイト・ミディアムは作動温度領域が低く、PZeroイエロー・ソフトは作動温度領域が高いコンパウンドです。この組み合わせは、広範囲のコンディションの下で効果的に動作する性能を保証します。これは、今シーズン、この組み合わせが効果的である理由のひとつです。

中国は、シーズン中で最もブレーキに厳しいサーキットです。新しいブレーキ・バイ・ワイヤシステムもタイヤに影響を及ぼします。上海では、タイヤに4.3Gに達する減速Gが課されます。

昨年はフェラーリのフェルナンド・アロンソが3ストップ戦略で優勝しました。3番グリッドからソフトタイヤでスタートしたアロンソは、続く3スティントをミディアムタイヤで走行しました。マクラーレンのジェンソン・バトンは、2ストップ戦略で5位を獲得しました。

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