レーシングドライバーとしての第一線から退くことを発表したアウディのアラン・マクニッシュが、自身が下した決断とこの先の展望について語った。
マクニッシュは今シーズン、WEC世界耐久選手権で2号車アウディR18 e-トロン・クワトロをドライブし、トム・クリステンセン/ロイック・デュバルとともにチャンピオンを獲得。ル・マン24時間でもキャリア3度目の総合優勝を果たしており、自身も「今年達成した以上のことを望むことはできない」と語る中での引退表明となった。
ただマクニッシュによると、今季いっぱいでの引退は、5月のWEC第2戦スパ・フランコルシャンの後に決断したのだという。また、今年で44歳になることもあり、レースを戦うこと以外にも関心があったのだと語っている。
「色々なチャンスがあるんだ」とマクニッシュ。
「人生の中で、何かほかのこともしてみたいと確かに思っていた。マネジメントやTVスタッフ、ほかにもいくつかの個人的なことでね」
マクニッシュは、現在F3を戦っており、来季はスポーツカーレースの世界に挑戦すると見られているハリー・チンクネルのマネジメントに携わっているほか、BBCの『Radio 5 Live』でF1のコメンテーターなども務めている。
今後もアウディとの協力のもと引き続きモータースポーツに携わっていくと発表されているマクニッシュだが、レースに精力的に参戦することはもうないだろうとコメントした。
「レーシングドライバーとして絶対とは言えないけれど、何かが起きない限りヘルメットはしまっておくよ」
「もしかしたら、マーティン・ブランドルが数年前(2011年)にしたように、将来デイトナ24時間に参戦するかもしれない。ただ、チャンピオンシップにフル参戦することはもうないと思う」