ル・マン シリーズ2009 第1戦 スペイン・カタルニア
『1000Km de CATALUNIA』
野田選手組、133周、エンジントラブルで惜しくもリタイヤ
ヨーロッパ各地を転戦する耐久レース「ル・マン シリーズ」。2009年の開幕戦が、参加43台を集め4月3日(金)から5日(日)、スペインのカタルニア・サーキットで開催されました。
野田英樹選手は、昨年同様にKruse Schiller Motorsport チーム名:クルーズ シラー モータースポーツ、ドイツ)のLola Mazdaで、決勝レースに臨みました。KSM Lola Mazdaは、スタートから好走し4位と言うポジションが見えるところまで追い上げたものの健闘むなしく4時間後、133周を走ったところで、エンジントラブルにより、レースを終了。惜しくも完走を果たすことができませんでした。
4日(土)に行われた予選は、快晴。日本の春と同じような陽気。予選のステアリングを握ったのは、野田選手。20分の走行枠の中で旧型マシンのハンデを少しでも少なくしようと言う事で残り9分でコースイン。ドライバーにとっては一発でタイムアタック決めなくてはならないため厳しい条件ですが、そうすることでなるべく少ないガソリンでニュータイヤを使えるメリットに賭けました。
ところがこれからアタックと言うところで他車のコースアウトにより赤旗でセッションが中断。結局タイヤのいちばん良いところを使えずに作戦失敗に終わりました。セッション開始後可能な限り渾身の走りでベストラップ1分39秒130をマーク。LMP2クラス7番手のタイムを記録、旧型車ではベストと言える結果でした。
5日(日)決勝。午前11時30分過ぎ、1周4.655キロメートルのコースを215周、1000kmを走破するおよそ6時間のレースがスタートしました。KSM Lola Mazdaは、Matthew Marsh選手がスタートを担当。その後、1時間を経過して34周を走り、順位はLMP2クラス9番手。トップスピードが、上位陣から20km/hも下回る249km/h台と苦しい展開です。それでも2時間を経過した時点では、LMP2クラスで3つ順位を上げ6番手に。
ドライバーをFrancesco Sini選手へと代わった後、折り返しとなる3時間を経過。しかしGTマシンと接触事故を起こしたことからピットインして大きくタイムロス。周回数が100周を迎えたところでドライバーは野田選手にチェンジ。一時8位まで落ちてしまった順位を4時間を経過した時点でLMP2クラス6番手まで回復。さらに4,5位のマシンとの差を詰め寄って行きました。その矢先の134周目、エンジンが悲鳴を上げ、KSM Lola Mazdaは133 周の記録をもって、2009年の初戦を終了しました。
第1戦を振り返って野田英樹選手は、————–
「もし、こうだったら、、、ということがレースでは通用しません。しかし今季は新たなエンジニアが加わり、昨年からのスタッフも腕をあげてチームの雰囲気は素晴らしく良くなりました。旧型マシンで最高のパフォーマンスを発揮させたと思います。最高速が呆れるほど遅く、挙句にブローしてしまい、エンジンが課題となった初戦ですが、これが解決すれば、十分に上位に食い込めると信じております。」と、これからの戦いに意気込みを見せていました。
Kruse Schiller Motorsport シラー監督コメント————–
「チームは素晴らしい仕事をしてくれました。ドライバーも3人共に素晴らしい走りをし、メカニックも素晴らしいピットストップを行いました。ヒデキが二人ドライバーをよく引っ張ってくれたと思います。現状の体制で一時は4位まで見えるところまで追い上げられたことは今後のチームのモチベーションの大きく繋がるものと確信
しております。ヒデキがスタート前に「表彰台を狙える」と言っていたことが今では信じられます。今後我々は少しでもスポンサーを見つけ、ドライバーに気持ち良く走ってもらえるような体制を創り上げていきたいと思います。」
■「ル・マン シリーズ第2戦」開催日程
開催地:ベルギー スパ・フランコルシャン
決勝:5月10日(日)
ル・マン シリーズ オフィシャルホームページ
http://www.lemans-series.com/
ル・マン/WEC ニュース
