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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2009.03.24 00:00
更新日: 2018.02.15 12:32

【ポルシェジャパン】ALMS:劇的なレース展開の末、ポルシェは4位


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アメリカン・ル・マン・シリーズ第1戦(米国セブリング)

ALMS:劇的なレース展開の末、ポルシェは4位

ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.ヴェンデリン・ヴィーデキング)のワークスドライバーであるイェルク・ベルクマイスター(ドイツ)は、フロリダ州セブリングで開催されたアメリカン・ル・マン・シリーズの開幕戦でチームメイトのパトリック・ロング(米国)/マルク・リエブ(ドイツ)と共に激しい追い上げを見せ観客を魅了しました。レース序盤、クラッシュのため12分のピットストップを余儀なくされましたが、その後450 PSを発生するフライングリザードモータースポーツ・ポルシェ911 GT3 RSRは順調に追い上げ、レース終了1時間10分前までは周回を重ねるごとにファステストラップを塗り替えるほどの走りを見せつけました。しかし、マルク・リエブがパノスエスペランテを駆るイアン・ジェームスをオーバーテークした後、ジェームスがリエブの911 GT3 RSRのリヤに追突、リエブはスピンしてしまいます。結局、昨年のチャンピオンは4位でレースを終える結果となりました。同じくフライングリザードのダレン・ロー/セズ・ニーマン/ヨハネス・ファン・オーバービーク組(全て米国)は5位を獲得、環境クラスである「ミシュラングリーンXチャレンジ」ではGT2マシンとしては最高の3位に入賞しています。この特別なクラスでは、平均速度と燃費が順位の対象となります。

スタートではイェルク・ベルクマイスターがファーストローから飛び出しました。しかし、2周目には、昨年の覇者であるポルシェ911 GT3 RSRにライバル車が追突、これによりトーリンクの交換が必要となり12分のピット作業を余儀なくされます。しかし、その後ベルクマイスターとチームメイトのパトリック・ロング/マルク・リエブは、2分02秒494というファステストラップを叩き出す猛プッシュを見せ、レース終了1時間10分前の時点では3位につけていました。しかし、無念にもカーナンバー45のポルシェの追突によるスピンで壁に激突してしまいます。
レース後、リエブは「私はすでにイアン・ジェームスを抜いていたが、十分な距離がなかった」と苛立ちを隠し切れない様子で述べています。またイェルク・ベルクマイスターは「チャンピオンになるためには3位入賞が大きなポイントだっただけに、本当に残念な結果だ」とコメントしています。そして最後にパトリック・ロングが「ポイントを獲得するため、できることはすべてした。チームが一丸となって本当によく頑張った」と締め括っています。

12時間におよぶセブリングでの序盤では、ポールポジションからスタートしたファルンバッハロールレーシングのポルシェ911 GT3 RSRがレースを制するかに思われました。ポルシェのワークスドライバー、ウォルフ・ヘンツラー(ドイツ)とリヒャルト・リエッツ(オーストリア)とチームを組み、ファーストドライバーを務めたディルク・ヴェルナー(ドイツ)は周回を重ねるごとにリードを広げ、最初のピットストップの時点で、後続のフェラーリに約25秒の差をつけていました。しかし、その数ラップ後には、トップの座を奪われたばかりか、表彰台を諦めなければならない状況に直面します。トランスミッショントラブルにより、1時間48分を失ってしまったのです。

レース後、ウォルフ・ヘンツラーは「後半、われわれはチャンピオンシップに向けて規定周回数をクリアしてポイントを獲得することを目標とせざるを得なかった。チャンピオンになった昨年度と較べると苦しいスタートとなったが、われわれは決して諦めない」と落胆した様子でコメントを残しています。またチームメイトのディルク・ヴェルナーは「GT2クラスのタイトル防衛がわれわれの目標だったし、今後もそれに変わりはない」と話しています。一方、リヒャルト・リエッツはレース後もポジティブな姿勢を崩さず「今日は運がなかったが、完成度の高い昨年のマシンと較べてもニュー911 GT3 RSRはさらに進化している。だから今シーズン参戦するヨーロッパのル・マン・シリーズにも自信を持って臨むことができる」と語っています。

ポルシェのモータースポーツ部門のトップであるハルトムート・クリステンは「われわれのカスタマーチームが昨年と同じように勝利を挙げていたら、もちろんハッピーだっただろう。しかし、今日は運がなかった。ニュー911 GT3 RSRのパフォーマンスについては、私は十分手応えを感じている。この週末、あらゆるコンディションで素晴らしい走りを見せてくれたし、ファステストラップも記録している。それを考えれば、間違いなくエキサイティングになる2009年シーズンにおいて良いスタートを切ったと言える」と述べています。

アメリカン・ル・マン・シリーズの第2戦(全10戦)は、4月4日にフロリダ州セントピーターズバーグで開催されます。

GT2クラス結果
1. メロ/サロ/カッファー組(ブラジル/フィンランド/ドイツ)、フェラーリF430、332周
2. ブルーニ/ルッソ/コンパンク(イタリア/アルゼンチン/アルゼンチン)、フェラーリF430、329周
3. ファルンバッハ/ジェームス組(ドイツ/米国)、パノスエスペランテ、328周
4. ベルクマイスター/ロング/リエブ(ドイツ/米国/ドイツ)、ポルシェ911 GT3 RSR、325周
5. ロウ/ファン・オーバービーク/ニーマン(米国/米国/米国)、ポルシェ911 GT3 RSR、325周
6. クローン/ヨンソン/バンデポール(米国/米国/ベルギー)、フェラーリF430、324周
7. マーリー/ロバートソン/ロバートソン(米国/米国/米国)、フォードGT、302周
8. ヘンツラー/ヴェルナー/リエッツ(ドイツ/ドイツ/オーストリア)、ポルシェ911 GT3 RSR、273周
 


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