アウディスポーツは25日、5月4日に決勝レースが開催されるWEC世界耐久選手権第2戦スパ6時間に、ロングテール仕様のアウディR18 e-トロン・クワトロを投入すると明らかにした。
2013年シーズンに向けて、アウディはトヨタTS030ハイブリッドに対抗するべく、開幕戦シルバーストンから13年バージョンのR18e-トロン・クワトロを投入。12年仕様を持ち込んだトヨタに対し決勝でアドバンテージをみせつけたアウディは、開幕ワンツーを決めた。
迎える第2戦スパでは、トヨタが13年仕様を投入することが予想されているが、一方のアウディは、リヤタイヤのフェンダー後方が伸ばされた“ロングテール仕様”をスパに投入、通常のリヤエンドをもつR18 e-トロン・クワトロと、レースコンディションでの“比較テスト”を行うと明らかにした。
今回のスパ戦に向けアウディは、6月のル・マン24時間を見据え3台目のR18 e-トロン・クワトロを投入するが、この3台のうち、1号車と2号車はこれまでどおりのエアロパッケージで臨むが、マルク・ジェネ/ルーカス・ディ・グラッシ/オリバー・ジャービスの3人がドライブする3号車が、このロングテールバージョンを装着する。
「我々は開幕戦を振り返り、第2戦スパに向けて完璧に準備を終わらせてきた。ル・マン仕様のエアロバージョンを3台目に装着させることは、スパのラップタイム向上には直接関わらないが、ル・マン24時間に向けては重要な要素だ」と語るのは、アウディスポーツ代表のヴォルフガング・ウルリッヒ。
アウディはこのロングテール仕様を、1コーナーのシケインを直進する“超高速仕様”のモンツァでテストしており、340km/hほどの直線スピードを記録しているという。一方のトヨタは現在ポルトガルで2台の2013年仕様がテストを行っているが、こちらは一切マシンのディテールが分かる写真を公開していない。すでに6月のル・マンに向け、両ワークスの戦いがヒートアップしているようだ。
