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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2010.09.15 00:00
更新日: 2018.02.15 22:15

アウディ、新シリーズILMC開幕戦で表彰台を獲得


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アウディ、ILMC開幕戦で表彰台を獲得
【第1戦:シルバーストーン(イギリス)】
・ティモ ベルンハルト / リナルド カペロ組が3位入賞
・トム クリステンセン / アラン マクニッシュ組は序盤でリタイア
・4年以上の実績の中、初のメカニカルトラブルに見舞われる

シルバーストーン(英国)で開催された1,000kmレースで、Audi R15 TDIを駆るティモ ベルンハルト/リナルドカペロ組が3位に入賞し、アウディは、新シリーズ・インターコンチネンタル ルマンカップを、表彰台獲得でスタートしました。

予選で、1&2番グリッドを占領するほどの素晴らしいパフォーマンスを披露した、トム クリステンセン/アラン マクニッシュ組のもう1台のマシンは、レーススタートからわずか15周目でデファレンシャルトラブルに見舞われてしまいました。40,000人の観衆の前で、マクニッシュはポールポジションから好スタートを切り、もっぱら連勝中のプジョーを駆るアンソニー デビッドソンと目を見張るバトルを繰り広げていましたが、彼のR15 TDIは徐々に駆動力を失いレース序盤でストップしてしまいました。今回のリタイアは、R15プロジェクトが始まって以来はじめてのマシントラブルによるリタイアで、Audi Sport チームヨーストにとっては4年以上ぶりのことでした。

インゴルシュタットのアウディスポーツで数日間にわたり徹底的に解析されることになった今回のデフトラブルは、ティモ ベルンハルトとリナルド カペロの組にも大きな影響を与えました。チームはタイヤ選択に関して過剰なリスクを取らない判断を下し、最初の給油時からタイヤを交換する作戦を取りました。このため、2スティントを1セットのタイヤで走るプジョーから徐々に遅れを出してしまいました。

さらに残念なことに、強いアンダーステアが発生しており、これが前半終了時点でのプジョーとの差を1分以上に広げることになってしまいました。後半になってベルンハルトとカペロは猛追撃を繰り広げて50秒分以上のタイム差を縮めましたが、ゴール3周前になっての追加給油作業を行わざるを得なかったため、彼らは3位を堅持しました。

【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】

Dr. ウォルフガング ウルリッヒ (Audi Motorsport代表)
予選での好調さをレースにも持ち込めなかったのは、非常に残念に思っている。残念なことに、レース序盤でアラン(マクニッシュ)がデフトラブルによってリタイアしてしまった。マシントラブルの発生はかつてないことだった。そのため、我々はリスクを抑えて1セットのタイヤで2スティント走らせることを止めて、毎スティントごとにタイヤ交換をすることにした。これが、レース序盤にして追加タイヤ交換作業を行い、それが他のマシンを追走する機会を逃した理由だ。もっと良い結果を期待出来たのだけれど。

ティモ ベルンハルト (Audi R15 TDI #8)
厳しいレースだった。特に、混雑している部分での状況はキツかった。何度も順位が入れ替わった。僕らは夕べから今朝に掛けてマシンセッティングを変えたりはしていない。しかし、路面のコンディションが大きく変わり、僕らのマシンはアンダーステア(特に混雑している部分で)に苦しめられてしまった。今日はリナルド(カペロ)も僕も、精一杯持てる能力のすべてを出し切ったと思っている。アウディにとっては、あまり芳しくないILMCのスタートかもしれないが、僕個人的には渋滞の中で軽いスピンを喫してしまったことを除けば、さほど悪くないと感じている。

リナルド カペロ (Audi R15 TDI #8)
ライバル達は、渋滞の中で僕らよりも早かった。僕らのマシンは強いアンダーステアに悩まされていて、そのせいで渋滞の中でライバルにピタリとついて走ることが出来なかった。ココは重要なポイントだった。僕らは最善を尽くして走っていた。今回のレースでは新しくしたエアロダイナミクスが与える影響を学ぶことが出来たので、今後はそれを糧により速いマシンを次戦までに開発したい。また、もう1台のマシンが早い段階でリタイアしてしまったことは、とても残念に感じている。最新モデルとなってからのアウディはマシントラブルを起こしたことがなかった。これでもう起きなくなると思う。

【ILMC第1戦 シルバーストーンの結果】
1. N ミナシアン/A デビッドソン (プジョー) 170ラップ 5時間11分41.835秒
2. N ラピエール/S サラザン (プジョー) +42.920秒
3. T ベルンハルト/D カペロ (Audi R15 TDI) +1分46.357秒
4. J バラジ/S ハンコック/S ムッケ (ローラ・アストンマーチン) +3L
5. N プロスト/N ヤニ (ローラ・レベリオン) +5L
6. P ラゲス/F マレックス/V ICKX (ローラ・アストンマーチン) +6L

【ILMC LMP1クラス 第1戦までのマニュファクチャラーポイント】
1. プジョー 47ポイント
2. アウディ 21ポイント


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