世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズン最終戦はラリーGBからラリー・オーストラリアへ変更されるとみられているが、セバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は来期もラリーGBが最終戦であって欲しいと語った。
9月11日~13日に行われたラリー・オーストラリアで優勝し自身3度目のタイトルを獲得したオジェは、最終戦がオーストラリアで開催された場合、ポイントリーダーは“砂利掃き”を強いられ苦戦するだろうと述べている。
「最終戦がオーストラリアのようなグラベルラリーで行われ、選手権争いがそこまでもつれた場合を想像して欲しい」とオジェ。
「レギュレーションでは、ポイントリーダーは一番最初にコースインしなければならない。これが選手権争いにとって良い終わり方だろうか? 僕はそうは思わないよ」
「もしランキング首位でグラベルでの最終戦に挑むことになれば、本当にアンフェアな戦いを強いられるだろう。しかし、ラリーGBが最終戦なら、こういった問題は起こらないんだ。一番最初にコースインするドライバーと2番目のドライバーで、コンディションに大きな差は生まれないからね」
ラリー・オーストラリアがシリーズ最終戦として有力な理由の一つには、ラリー終了後にシドニーで行われるシーズンエンドパーティが挙げられており、オーガナイザーはパーティのために、およそ25万ポンド(約4700万円)もの資金を確保しているとみられている。
しかし、関係者のほとんどはパーティへの出席を望んでいないようだ。フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のヨースト・カピトは「すでに我々にはFIA主催のパーティーに加え、自分たちで開催するパーティがある。これ以上の催し物が必要なのか疑問だよ」とコメント。
また、Mスポーツ代表のマルコム・ウィルソンもシドニーでのパーティには否定的で、「現時点で言えるのは、私のチームはパーティーに出席しないだろうということだ」と述べている。
一方、オジェはラリー開催前のパーティならば、ドライバーも出席するだろうと語っている。
「優先されるべきなのは、パーティではないよ」
「僕たちドライバーはラリーのプロモーションには、可能な限り協力する。しかし、ラリーが終わった後も留まりたい人がどれだけいるか疑問だね。みんな早く家に帰りたいんじゃないかな」