AXCR2025、チャヤポン・ヨーター選手が首位に浮上

LEG3レポート:チャヤポン・ヨーター選手が総合首位に浮上、田口勝彦選手はトラブルで後退

 2025年アジアクロスカントリーラリー(AXCR)の競技3日目となるLEG3が8月11日(月)に行われました。この日は、カオヤイをスタートして再びカオヤイに戻るルートで、総走行距離は360.50km、セレクティブセクション(SS)の距離は195.76kmで競われます。コースは高原のリゾート地からスタート。前日の夜、主催者は「SS3はSS1や2よりも難しくなる」とのコメントを発していましたが、その言葉どおり、この日は過酷なコースを舞台としたサバイバルラリーとなりました。

 総合2番手でスタートしたチャヤポン・ヨーター選手は、この日も快走を披露して総合首位に。ジャンクションの多い林の中ではコドライバーのピーラポン・ソムバットウォン選手のナビゲーションで冷静な走りにつとめ、前日まで上位につけていたライバルがペースを落とすなか、前後半を通じて好ペースを維持。SS3番手タイムをマークして、フィニッシュにたどり着きました。

「まずはメカニックとチームに感謝したいと思います。難しいコースでしたが、丈夫なクルマを準備してくれたおかげで、走り切ることができました。後半戦も、いいペースを保ち続けたいと思います」と、笑顔で振り返りました。総合2番手の選手に対して11分41秒の差を築いて、後半戦に向かいます。

「まさに神業」田口勝彦組の窮地を抜群のチームワークでカバー。チーム三菱ラリーアート、総合首位でアジアクロスカントリーラリー2025を折り返す
総合2番手から首位に躍り出たチャヤポン・ヨーター/ピーラポン・ソムバットウォン組(チーム三菱ラリーアート/112号車ミツビシ・トライトン) 第30回アジアクロスカントリーラリー2025

 前日はSS4番手をマークし、総合5番手につけていた田口勝彦選手は、序盤29km地点で右サスペンションにトラブルが発生してストップ。後ろから追いついてきた小出一登選手のサポートも受けながら修理を施し、大きく遅れを喫しながらも、中間地点のサービスに到着しました。

「小出選手が部品を持っていたのは本当に助かりました。あれがなければ、タイムアウトになっていたと思います。このくらいのロスで済んだのは、彼のおかげですね」と田口選手。

 中間地点のサービスでは、メカニックたちが活躍。わずか10分の間にドライブシャフトなどを交換し、ペナルティを受けることなく、田口選手はコースに復帰。総合10番手でこの日を終えました。

 サポートカーとしての役割をしっかりと果たした小出選手は総合30番手。「ダメージを負った私のクルマが、元通りに直っているのはまさに“神業”ですね。チャヤポン選手が総合トップに立っているのも、田口選手のクルマを万全な状態に戻したのも、エンジニアやメカニック、皆のチームワークがあってこそです」と、チームの総合力を讃えました。

 競技4日目となる12日(火)のLEG4は、先日発表された通り安全性を考慮しキャンセルとなり、レストデイに充てられます。チームは次の拠点であるプラーチーンブリーへと移動し、3台のトライトンを完璧な状態に仕上げて13日(水)のLEG5に備えます。

「まさに神業」田口勝彦組の窮地を抜群のチームワークでカバー。チーム三菱ラリーアート、総合首位でアジアクロスカントリーラリー2025を折り返す
小出一登/千葉栄二組(チーム三菱ラリーアート/118号車ミツビシ・トライトン)がサポート役としての仕事を完遂 第30回アジアクロスカントリーラリー2025

チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント

「チームとして良いことも悪いこともありましたが、総じてチームワークの強さを感じた一日でした。チャヤポン(ヨーター)選手の走りは非常に冴えていましたし、クルマも快調なので、このままのペースで最後まで行ってくれるとうれしいですね」

「田口選手は残念ながらサスペンションのトラブルでタイムをロスしてしまいましたが、最小限のロスで切り抜けてくれました。小出選手もクイックサポート役をしっかりと果たしてくれたと思います。後半に向けてさらに結束を深め、チャヤポン選手をチームみんなで盛り立てながら、最後まで諦めずに粘り強く戦います」

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