7日、日曜に7時間におよぶ手術を受けたロバート・クビカの現在の容態と手術の内容を主治医が説明し、2度目の手術が行われる予定であると語った。クビカは月曜午前中に目を覚まし、最初にコ・ドライバーの安否を確認したという。
クビカはラリー出場中に大クラッシュを喫し、右前腕に重傷を負い、大量に出血するとともに、右肘、右肩、右足を複雑骨折した。
月曜、サンタ・コロナ病院の外傷センター所長、ジョルジョ・バラビーノ医師は、イタリアのメディアに対し、クビカには少なくともあと1日は集中治療が行われるものの、ポジティブな兆候がみられていると述べた。
「患者は24時間から48時間、集中治療下におかれる」とバラビーノ医師は述べたとIl Vostro Giornaleが伝えている。
「しかし彼は治療に対して非常にいい反応を示しており、我々は楽観的に考えている」
「クラッシュの後、ロバートは激しい出血性ショックを被り、外傷センターに搬送されてきた。安定化の第一段階は長く困難だった。傷については、出血の範囲が広く、コントロールするのが難しかった」
「彼は鎮静状態から覚め、よい反応を示している。自立呼吸もよくできている。しかし肺の合併症が起こる可能性もある。今後の数時間を見ていく。いずれにしても出血に関しては危険を脱した」
月曜午前中に鎮静状態から覚めたクビカが初めて話した言葉は、コ・ドライバーのヤクブ・ゲルベルの安否確認だったと伝えられている。幸いゲルベルにけがはなかった。
クビカの手術をサポートした手の手術のスペシャリスト、イゴール・ロセッロ医師は、クビカは初期治療に対していい反応を見せていると語った。
「患者が到着した時、非常に複雑な外傷を負っていた。我々が最優先したのは、手を生かすことであり、その目標は達成した。手は温かく、血管が新生され、腫れあがってもいない」
「手術の第二段階は、手の組織を再建することだった。腱が完全に切断されていたからだ。その後、神経の損傷の治療に取り掛かり、手のふたつの主要な神経を回復させることができた。これらも切断されていたのだ」
「今日私はロバートに薬を投与した。患者は指に簡単な動きをさせることができ、現段階で手はいい状態であり、希望を感じる。今後の経過を見ていく。今の段階で判断するのは非常に難しい」
整形外科部長のフランチェスコ・ランザ医師は、クビカは再度手術を受ける必要があると語った。日曜の手術は、手の機能を取り戻し、出血をとめることを最優先して行われた。
「患者はさらに手術をする必要がある。すでに治療をした部分に加え、緊急のために行えなかった他の問題や傷への処置を行う。(日曜に)重要だったのは、患者を安定させることであり、大きな傷の処置を行うことだった」
「足の骨折に関しては、骨が元に戻るには少なくともあと3、4カ月はかかるだろう」