今季までアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のLMP1クラスにローラB12/60・マツダで参戦していたダイソン・レーシングは、来年からスタートするユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)に、シーズン後半戦から参戦する可能性を示唆している。
SCCA、IMSA、WSC、そしてALMSと、長年アメリカのスポーツカーレースで活躍してきたダイソン・レーシング。今季中盤には、来年を見据えてドライバーラインナップを変更するなど、USCC参戦の下地作りにも取り組んでいたが、先日発表されたUSCCのシーズンエントリーリストには名を連ねていなかった。
自身もドライバーとして参戦しているチームボスのクリス・ダイソンは、来季後半からスタートする可能性のあるふたつのプログラムに取り組んでいるのだと明かした。
「アメリカのどこかで来季のレースに参戦し、主なプログラムは後半戦からスタートするという計画だ」とダイソン。
「いくつかの異なる可能性に取り組んでいる。何も完了はしていないが、その全てがとても有望なものなんだ」
「(参戦するのは)USCCか、考えられうる他のカテゴリーかもしれない」
プロトタイプカーではなく、GTカーでのレース参戦の可能性を尋ねられたダイソンは、「可能性はある。ただ、これ以上は何も言うことができない」と答えた。
またダイソンは、USCCの開幕からエントリーしなかった理由に関して、デイトナプロトタイプとLMP2カーの性能調整が確定していないためだと語った。ただ、WEC世界耐久選手権やヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)へのスイッチについては、その可能性を否定している。
「現在、プロトタイプの中で多くの混乱が生じている。だから一歩退いて、それが整理されるのを待つことにしたんだ」
「ダイソン・レーシングが参戦するのは全てアメリカのレースになるだろうね。なぜなら、伝統的にアメリカが我々の本拠地だったからだ」
とはいえ、自身がドライバーとして来季それらのレースに参戦することはあり得ると語っている。
「(それには)ふたつの目的がある。ひとつはそのチームの力を確かめることで、もうひとつは私がドライバーとして持っているチャンスを最大限に活用することだ」
ダイソンは、13年シーズンのWECにおいて、グリーブス・モータースポーツから3レースに参戦している。