WEC世界耐久選手権に参戦しているアウディは3日、今季WECのドライバーラインナップを発表し、ルーカス・ディ・グラッシがレギュラードライバーとして起用されることが分かった。
昨年、一昨年と2年連続でル・マン24時間を制するとともに、WECでも2連覇を果たしているアウディ。昨年はトム・クリステンセン/ロイック・デュバル/アラン・マクニッシュ組がル・マン24時間で総合優勝を果たし、WECの王者にも輝いていたが、その一員であるマクニッシュが昨年限りでの引退を表明しており、今季のドライバーラインナップに注目が集まっていた。
そんな中発表された今季のラインナップでは、マクニッシュが抜けた後もクリステンセン/デュバルの組み合わせは継続され、3人目のドライバーとして、昨年は3台目のR18 e-トロン・クワトロをドライブしていたディ・グラッシが起用されることになった。一方、昨年1号車をドライブしていたマルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエの組み合わせに変更はなかった。
シリーズ第2戦スパ・フランコルシャンと第3戦ル・マン24時間に投入される3台目のR18 e-トロン・クワトロのドライバーとしては、事前にDTMドイツツーリングカー選手権からの転向が発表されていたフィリペ・アルバカーキに加え、マルコ・ボナノミ、そしてスーパーGTにも参戦するオリバー・ジャービスがラインナップ。また、スパとル・マンでのリザーブドライバーとして、昨年はディ・グラッシ/ジャービスとともに3台目のマシンをドライブしていたマルク・ジェネが起用されている。
「2014年も、我々は素晴らしいドライバーラインナップを構築することができた」と語るのはアウディ・モータースポーツ代表のヴォルフガング・ウルリッヒ。
「もちろん、アウディで14年間もドライブしたアラン・マクニッシュのようなドライバーの後任を見つけるのは簡単なことではないよ。ただ、ルーカス・ディ・グラッシは、アウディでここまで走行した中で、説得力のあるパフォーマンスを発揮していたんだ」
「我々の現在のチームは、新たな技術規則と新たなライバルという大きなチャレンジに直面しても、シーズンではセンセーションを巻き起こすだろう」
アウディとともに総合優勝を争うことになるトヨタとポルシェは、今季に向けたドライバーに関してはすでに明らかにしているものの、その組み合わせについては現在のところ発表していない。