チーム・ロータスのヤルノ・トゥルーリが発起人を務めたチャリティーレセプションが4日に都内で開かれた。

 日本に公式のファンクラブを持ち、自ら親日家であることを認めているトゥルーリは、3月11日の東日本大震災に大きく心を傷め、自らができることを模索し、『JARNO TRULLI for JAPAN』という支援基金を立ち上げた。今回のチャリティイベントもその一環で、彼自らが開催を申し出たものだった。

 今回のレセプションには230名のもゲストを招き、トゥルーリは震災復興を強く呼びかけた。ゲストの中にはロータスでテクニカルディレクターを務め、トゥルーリとはジョーダン時代からの古い付き合いになる親友のマイク・ガスコインの他、09年までトヨタF1チームで戦っていた繋がりから冨田務氏、山科忠氏もかけつけた。

 山科氏は震災直後にトゥルーリから「ジョージ(山科)、大丈夫か? 生きていたら何かサインを送ってくれ」というメールをもらっていたエピソードを語り、今もトゥルーリがトヨタF1で関わったメンバーと強い絆で結ばれていることを印象づけさせた。

 トゥルーリが今回立ち上がった背景には、09年4月にイタリア中部を襲ったラクイラ大地震がある。彼の故郷アブルッツォ州に大きな被害を与えた震災の被災者たちのために自ら『アブルッツォ・ネル・クオーレ基金』を立ち上げて義援金を届ける活動を行っていたこともあって、愛する日本の危機的状況に動かずにはいられなかった。

 今回のチャリティーオークションには、トゥルーリが実際に今年の開幕戦で使用した日の丸カラーのヘルメットや、ロータスT127の前後ウイングの翼端板、彼のワイナリーで作られた日本ではまだ手に入らないワインなど、希少アイテムが多く出品された。
 ヘルメットに刻まれた『がんばれ、日本、がんばれ、東北!』という日本語のメッセージ、これも元トヨタの日本スタッフからアドバイスをもらったという。305万円で落札されたヘルメットを含め、この日のオークションや募金、チャリティーグッズの販売を合計すると580万円もの義援金が集まった。

 トゥルーリはイベント最後のスピーチで、ガスコイン氏と冨田、山科両氏を壇上に呼び寄せると「トヨタでのF1参戦の日々は辛いことも多かったが、僕自身の最も大事な思い出になっている」と、語り続けた。毎年必ず日本GPの金曜日の夜には、忙しい時間を調整してファンクラブのパーティーに足を運び、日本のファンとの交流の時間を大切にするトゥルーリ。祖国イタリアと同様に日本への想いを切々と語る元戦友に対して山科氏は、「ヤルノが鈴鹿で10位以内に入れたら褒めてあげて欲しい」と熱いエールを送っていた。

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