FIA GT1世界選手権第4戦は、7月4日に南フランスのポールリカールサーキットでチャンピオンシップレースが行われ、スモーパワーGTのミハエル・クルム/ピーター・ダンブレック組のニッサンGT-Rが2位に入賞。しかしスイス・レーシングのニッサンGT-Rは不運が重なり、4号車荒聖治が駆動系トラブルでリタイアを喫している。

 23号車ニッサンGT-Rのミハエル・クルムは、決勝を9番手からスタート。クルムは、アクシデントが多いオープニングラップでトラブルに巻き込まれないことを最優先。その後、クルムはアグレッシブに上位を攻め続け、各車のピットストップが始まった時点で3位にまで順位を上げる快進撃を見せた。

「昨日は厳しい戦いになるとは思っていましたが、あれほどとは思いませんでした」とクルムはコメント。「9番手からのスタートはリスクが大きい。確実に接触や割り込みが多くなります。マシンを守り切って、無傷でピーター(・ダンブレック)に渡さなくてはなりませんでした」とクルムはレース後ニッサンのプレスリリースの中でコメントしている。

 一方のスイス・レーシングは苦しい展開に。4号車荒聖治は、「突然4速ギアに入らなくなってしまいました。第1シケインを過ぎた後、大きな異音が聞こえ、そこから4速に入らなくなってしまい大きく順位を落としてしまいました。レースを続けようと試みましたが、あまりにペースが上がらないため、ギアボックスのダメージを広げないためにもリタイアを決断しました。とても調子がよかったので、本当に残念。これからも挑戦を続けます」と原因を語っている。

 今回、ニスモの宮谷正一新社長が初めてFIA GT1世界選手権のレース現場を訪れた。ニッサンGT-R勢の活躍を目の当たりにし、「ニッサンGT-Rが世界選手権でこれほど勇ましい走りを見せていることを、本当にうれしく思います。両チームは、とてもいい活躍を見せてくれています。100%全力で取り組んでいることがよく分かりますし、おかげで我々のGT1プログラムもこのような成功を収めています」と感想を語っている。

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