ピレリは、ヘレスでのF1合同テストで見られたタイヤの磨耗の早さは狙いどおりであり、2011年のF1レースがエキサイティングになるために、今年はレース中のピットストップは2回が標準になることを目指していると述べた。
昨年のブリヂストンより今年のピレリは磨耗が早いとドライバーたちは述べているが、ピレリのモータースポーツボスであるポール・ヘンベリーは、タイヤは計画に沿ったパフォーマンスを見せていると語った。
「チームはこれまで1セットのタイヤで50~60周を走ることができたのだろうが、今は違う」とヘンベリー。
「我々は、チームにタイヤ交換をさせる状況を作ることと耐久性の間でいいバランスを探っているところだ」
「計画したとおりに進んでいる。非常に複雑な作業だ。タイヤの耐久性をよくしすぎると、チームのタイヤ交換は1回で済んでしまい、それでは去年までと同じだ」
「それを避けるためには、メインとなるタイヤは1レースにおいて100~110km程度しかもたないようにするしかない。ほとんどのレースの距離は300~320kmだ」
ヘンベリーは、4回ストップにはならないだろうが、各レースは2回ストップが標準になるだろうと予想した。
「我々のデータによれば、4回ストップを行うチームがいるとは思えない。3回ならあるかもしれない。チームによって異なるだろうが」
「私は2回ストップになると予想している。最悪のケースでは一部のドライバーが3回しなければならなくなるだろうが、データから判断すると4回はない」
今年はドライバーのタイヤマネジメント能力が重要になるだろうと、ヘンベリーは述べた。
「最初の4、5周にタイヤを労わって走れば、タイヤの耐久性に大きな影響が現れる可能性があることが分かった」
次のバルセロナテストではスーパーソフトに調整を加える予定だが、それは開発スケジュールに沿った動きであると、ヘンベリーは述べた。シーズン中にもタイヤの調整を行う可能性があるということだ。
「我々自身で6カ月テストしただけですべてが分かるとはいえないことは承知している」
「何かがあれば、FIAと共に決定する。不公平が生じないように、チームとではなくFIAとともに決定する」