フェラーリが現在開発を進めている新型モデル「F150」の公式ティザー写真と開発コンセプトが明かされた。
この「F150」は、1984年に発表された「288GTO」からその後の「F40」、「F50」、そして「エンツォ・フェラーリ」と続くスペシャル・リミテッド・シリーズ(特別仕様車)の最新モデルとされており、F1およびGTのエンジニアによるワーキング・グループが元F1チーフデザイナーのロリー・バーンと協力し、3年にわたってシャシー開発を進めてきたものだ。
シャシーは最大効率と最軽量を目指し、F1のコンポジット部門がF1マシンで使われている素材、設計手法、製造プロセス、機材を用いてカーボンファイバー・モノコックを同社ファクトリーで製造。4種類の異なるタイプのカーボンファイバーにより、「エンツォ・フェラーリ」と比べて、ねじり剛性が27%、ビーム剛性は22%も向上。またサイズも、「458イタリア」と同レベルの全高とショート・ホイールベース化を達成している。
搭載されるエンジンは、新型「F12ベルリネッタ」に搭載される740馬力の6.3リッターV12エンジンに、フェラーリ最新のHY-KERS電気ハイブリッド・システムが組み合わされている。
このHY-KERSシステムは、排出ガスの低減とパフォーマンス向上に貢献しており、事実、0-200km/h加速タイムを約10%短縮し、排出ガスも40%の低減を実現。ブレーキング時には運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリーに回生する。
この電気モーター、補器類、バッテリーからなるユニットのパワーウェイトレシオは、効率の面でF1と同レベルの数値を示しているとされ、結果、車輌全体のパワーウェイトレシオもこれまでのどのモデルよりも向上しているという。