6月22日〜23日に決勝レースが行われたル・マン24時間耐久レースで、LM-GTEプロクラスの首位を走行していながらクラッシュした、99号車アストンマーチン・バンテージGTEのフレデリック・マコウィッキは、クラッシュのミスを後悔していないと語った。
今季のル・マン24時間レースのLM-GTEプロクラスは、アストンマーチン・レーシング(AMR)をはじめ、ポルシェAGチーム・マンタイ、コルベット・レーシング、SRTモータースポーツ、AFコルセという強豪5チームが参戦。レースはアストンマーチン勢とポルシェ勢による激しい首位争いが展開された。
ル・マン24時間のテストデー、ウイダー モデューロ HSV-010を駆ったスーパーGT第3戦セパン、そしてル・マンの本戦と、忙しい3週間を送ったマコウィッキは、20日の予選でポールポジションをAMRにプレゼント。難しいコンディションとなった決勝でも首位を争い、残り5時間の時点で2番手に2分の差をつけていたが、第1シケイン立ち上がりでクラッシュ。リタイアを喫した。
「ほんのわずかなミスがあったんだ。僕の責任だ」とレース後マコウィッキは語った。
「それまですごくうまくいっていたし、ペースは速かった。でも、ああいう形でレースを終えてしまったんだ」
しかしマコウィッキは、「僕は長い間クラッシュをしていなかったし、今回のことは後悔していないよ」と語る。
「でも、失望を隠すのはチームのためには良くない。今年のル・マンは、アストンマーチンの会社創業から100周年を記念したレースだったんだ。強力なリザルトが必要だった。ロブ(ベル)とブルーノ(セナ)というトリオにはすごく満足していたし、僕たちには大きな結果を残す素晴らしいチャンスがあった」
「みんなが素晴らしい仕事をしただけに、クラッシュに後悔はないけど、失望は大きいよ」
マコウィッキはクラッシュの状況について、エラーは小さなものだったにも関わらず、ウエット路面によって被害が拡大したという。
「たぶん、通ったラインが良くなかったんだ。それ自体は小さなミスだった」とマコウィッキ。
「でもラインは濡れていて、第1シケインの出口でステアリングを奪われた。そして90度クルマはスピンし、壁に激突してしまった」
「僕たちはうまくやってたんだ。でもいつもの通り、重要なのは最後の瞬間なんだ」