26日〜27日に開催された第51回デイトナ24時間レースで、3台が参戦したマツダ6グランダムGXだが、序盤に相次いでエンジントラブルが発生し、ほろ苦いデビュー戦となった。
このマツダ6グランダムGXは、パイプフレームのシャシーにマツダ6(日本名アテンザ)のボディをかぶせ、量産エンジンベースのSKYACTIV-Dクリーンディーゼルを搭載したマシン。今季からグランダムに新設されたグリーンエネルギー車のためのクラス、GXクラスに参戦する。
デイトナでの公式テストでシェイクダウン、その後ホームステッドでテストを行った3台のマツダ6グランダムGXだったが、開発期間の短さか、無事に予選を通過したもののレーススタート後数時間のうちにトラブルが。70号車スピードソース、25号車フリーダム・オートスポーツはエンジン内部にトラブルが発生。
また、00号車ビジット・フロリダもエンジンリヤ側のメインオイルシールを破損。エンジンのベンチテストでは発生していないトラブルが起きた形で、00号車が33周で、25号車が45周で、70号車が51周でリタイアを喫した。
北米マツダのモータースポーツダイレクター、ジョン・ドゥーナンはマツダモータースポーツの情報サイト、MZ Racing(http://www.mzracing.jp)に対し、「モーターレーシングは常に、新商品の発売と同様にチャレンジだ。特にアメリカで最もプレミアな24時間レースにニューモデルを投入することは、ことのほか大きなチャレンジと言えるだろう」と語っている。
「マツダは、先進的なクリーンディーゼルテクノロジーの限界に挑むため、新設されたグランダムGXクラスにいち早く対応することにした。今日は多くを学んだ経験として、またデータとして記憶されるだろう」
「北米マツダとスピードソースのエンジニアは、400時間を超えるエンジンベンチテストを実施したが、サーキットでのテストはまだほんの数時間に過ぎなかった。マツダ6の発表時期の関係上、サーキットテストを開始できる時期が限られており、チームにとってはそれが足かせとなったことは否めない」
「シーズン途中の導入が常識的だったかもしれないが、マツダは常に“容易な道を辿らない”のだ。私たちの会社は、レースへ飽くなき情熱をもち、クルマへの情熱が尽きない人々が集まっている。マツダとスピードソースは、約1ヶ月後のグランダム次戦に向けて今日から行動を起こす」