MZRacing
2016/01/30
マツダ・プロトタイプ、土砂降りの予選を通過
デイトナ24時間レース公式予選
1月28日(木)からデイトナ24時間レースに向けたプラクティス走行が始まり、合計54台のレースマシンの咆哮がサーキットに響き渡りました。しかし、朝から天候は不安定で、降り出した雨は公式予選が行われた午後5時過ぎには土砂降りとなり、プロトタイプカーの予選は全く予想のつかないものとなりました。
24時間レースが行われる週末は好天が予想されており、各チームとも雨のプラクティスでリスクを負うことを嫌い、午前中の走行枠も必要最低限のセッティング確認程度で切り上げている様子でした。マツダ・モータースポーツも同様で、予選でタイムアタックを予定している55号車のトリスタン・ヌネス、70号車のトム・ロングがチェック走行を行ったのち、無理することなくセッションを終了しています。その後も雨は上がる様子を見せなかったため、チームは午後のプラクティスをキャンセル。予選通過だけに集中するため、リスクを避ける決断をしました。
そして、迎えた予選スタート時刻の午後5時15分となると雨脚は一層強くなり、水しぶきで視界確保も危ぶまれるほどでした。とはいえ、フラッグタワーにグリーンライトが点灯されたため、2台のマツダ・プロトタイプはコースイン。ついにフルアタックするチャンスがないまま、タイムアップとなりました。予選結果は、70号車がクラス10位、55号車がクラス12位です。しかも総合のタイムでは、雨量の少ない時間帯に予選を行ったGTLMクラスのマシンが上位を独占するという事態となりましたが、ルールにより決勝レースはプロトタイプカーの一群が前列からスタートすることになります。
55号車をドライブしたヌネスは、「経験したことのない凄い雨でした。スイミングプールの中で泳いでいるような感じです。ステアリングではなくて、舵が必要なぐらいでした。コース上にとどまっているのがやっとなので、プッシュしていません。クルマを無事にガレージに戻せてよかったです」と語っていました。
マツダUSAのモータースポーツ・デイレクターであるジョン・ドゥーナンは、「予選は全く番狂わせとなってしまいました。ドライであればいい位置を狙えたはずです。しかし、前回のテストでドライセットはうまく進んでおり、決勝レースの準備はできています。スタート位置は後方ですが、長いレースなのであまり気にする必要はないでしよう」と話しています。
決勝レース前日の29日金曜日は天気予報通り朝から晴天となり、コースコンディションも完全ドライとなりました。この日、プロトタイプカーが走行できるプラクティスは、午前中の1時間のみ。マツダ・モータースポーツの2台のプロトタイプは、ともにスタートからスリックタイヤを装着し、走行を開始しました。
それぞれ3名のドライバー全員がステアリングを握り、ピットクルーはタイヤ交換やノーズ交換など作業の練習も行いました。ベストタイムによる順位は、55号車が4番手、70号車が9位でしたが、この順位も決勝レースに臨む上ではあまり意味のないものです。マシンのセッティングに問題ないことがわかり、チームは安堵するとともに決勝レースに向けてポジティブな雰囲気に満ちてきました。
30日は、朝から各チームごとのドライバーのオートグラフセッション、ドライバー及びチーム紹介などが行われ、午後2時40分に一斉スタートとなります。