第78回ル・マン24時間レースは9日夜、予選1回目のセッションが行われ、3号車プジョー908HDI FAP(ペドロ・ラミー/セバスチャン・ブルデー/サイモン・ペジナウ組)が暫定ポールを獲得。プジョー勢がトップ4を独占して初日を終えた。

 練習走行の終了から2時間のインターバルを経て、第78回ル・マン24時間レースは、9日午後10時から、2時間の予選セッションが開始された。この時間帯になるとほぼ日は落ち、あたりを宵闇が包み始める。それにともなって気温も下がり、ようやく涼しい風が頬を撫でるようなコンディションとなった。

 セッションが開始されると、間もなくほとんどのクルマがコースイン。まずはチェックを終えてピットに戻り、そこから本格的な走行に入った。セッションが始まって15分というところで、このセッションのトップタイムをマークしたのは、オレカ・プジョーに乗るニコラ・ラピエール。まずは3分22秒901を出し、さらに3分21秒129までタイムを縮めている。しかし、そのオレカ・プジョーは無線の不具合からコミュニケーションミスが起こり、ガス欠のためにアルナージュの先でストップ。ピットにも一時緊張感が走った。セッション開始から約30分というところで、このオレカ・プジョーのタイムに迫ったのは、ワークス・プジョー3号車。こちらは3分21秒310をマークする。

 しかしその直後、セッションは赤旗で中断される。これは、88号車フェルバーマイヤー・プロトンのポルシェ997 GT3 RSRがミュルサンヌでクラッシュしたのが原因。20分後にはAFコルセの96号車フェラーリF430 GT2がポルシェコーナーの真ん中でクラッシュし再度赤旗が提示された。

 しかし、5分後には回収と清掃が終わり、セッションは再開。残り30分を切ったところから、プジョー勢が次々とタイムを更新する。その中で、トップタイムをマークしたのは、ワークス・プジョー3号車のセバスチャン・ブルデー。ブルデーは午後11時32分に3分19秒711というタイムをマークして、暫定PPを決定づけた。これとほぼ同時にベストタイムを更新し、総合2番手につけたのは、同じくプジョーの1号車。こちらはアレックス・ブルツのドライブで3分20秒317をマークした。さらに2号車もステファン・サラザンのドライブで3分20秒325を出し、3番手に滑り込む。

 ガス欠で止まった後ピットに戻され、再び走り始めたオレカ・プジョー4号車がこれに続き、アウディ勢はセッション終盤にティモ・ベルンハルトが自己ベストを更新した9号車が5番手、1回目の赤旗後にアンドレ・ロッテラーが自己ベストを更新した8号車が6番手、セッション終盤にベストタイムを出した7号車が7番手という結果になっている。これにアストン・マーチンの007号車、009号車、008号車と続いた。

 LMP2クラスは、ストラッカ・レーシングのHPD ARX.01がトップ。2番手にハイクロフトと、HPDの2台がやはりトップを独占。野田英樹がドライブするKSMは、野田がニュータイヤを履いたところで赤旗が提示されるという不運もあったが、それほど予選を重視しているわけではないということでリラックスモード、クラス8番手で1日を終えている。

 GT1クラスは、練習走行でもクラストップだったヤングドライバーAMRが、予選でもトップタイムをマーク。これに練習走行でクラッシュしたマテック・フォード60号車、リュック・アルファン・アベンチュアの73号車、72号車と続いた。JLOCのランボルギーニ・ムルシェラゴは、まだまだセットアップを煮詰めている途中ということもあり、クラス最下位に留まっている。

 GT2クラスは、ワークスのコルベット勢を抑えて、リシ・コンペティツォーネの82号車がトップ。これにコルベットの63号車、64号車と続いている。

 明日、予選2日目のセッション開始は、例年通りの午後7時。明日は、午後から嵐のような天気になると予想されているが、一体どうなるのか? 予選初日も走行前には、雨の予報が出されていたが、結局はドライコンディションのままだった。それが明日も繰り返されるのか? はたまた大雨となるのか? とにかく2日目の予選の行方に注目だ。

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