WEC世界耐久選手権第6戦富士の予選でポールポジションを獲得した1号車アウディR18 e-トロン・クワトロのドライバーたちが、予選を振り返った。
昨年はル・マン24時間で連覇を飾り、WECでもシリーズチャンピオンを獲得したアンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラーの1号車アウディのトリオ。今季は多くの不運もあり、チャンピオンシップのリードを2号車に譲っているが、ロッテラー、そしてトレルイエのふたりにとって、この日本は多くのキャリアを重ねてきた場所。この日の予選でもふたりがアタッカーを務め、ポール獲得を目指した。
迎えた予選では、まずはロッテラーがステアリングを握りコースイン。「僕は2周だけをこなして、ブノワのタイヤが十分にフレッシュなうちに引き継いだんだ」とロッテラー。
「ブノワは完璧に走ってくれたね。彼は1周に狙いを定めて、爆弾みたいにラップを決めてくれたんだ。僅差の争いになったけど、2台のトヨタにいることができてハッピーだよ。素晴らしい結果で、すべては完璧にいった。このレースは僕のシーズンのハイライトだし、ホームレースだからね」
一方、ロッテラーからタイヤがフレッシュな状態で1号車を受け取りアタックを決めたトレルイエは「チームは素晴らしい仕事をしてくれた。アンドレもファンタスティックなドライビングをしてくれたよね。2周でタイヤを温存してくれたのも良かったよ。僕はフレッシュな状態で乗ることができたんだからね」と語る。
「僕の最初のラップは、リヤが少し安定しなくて注意が必要だった。ピットストップの時にタイヤが冷えていたからね。2周目は素晴らしくて、3周目も同じくらい良かった。クルマは素晴らしかったし、僕たちはとてもハッピーだよ」
一方、ふたりと同様に日本でキャリアを積み、気合が入っていた2号車のロイック・デュバルは、4番手という結果を悔しがった。
「予選の時のクルマは、僕たちが望んだものじゃなかった。僕たちは今朝、そして昨日のパフォーマンスがなぜ出せなかったのかを解明しなきゃいけない。たぶん、僕たちはセットアップを失敗したんだと思う」とデュバル。
「ただ、まだ予選だからね。レースは長い。悲観的にならなきゃいけないほど遠いグリッドにいるわけじゃないからね。まだまだやらなきゃいけないことが多いよ」