スパ・フランコルシャンで行われているWEC世界耐久選手権第2戦のフリープラクティス1回目に大クラッシュを喫し、今回のレースを欠場することになった1号車トヨタTS040ハイブリッドの中嶋一貴。そのアクシデントの詳しい状況が入ってきた。

 今回のレースウィークの走り始めとなったフリープラクティス1回目は、ウエットコンディションのもと、現地時間30日の正午からスタート。一貴は、セッション開始から30分というところで、アンソニー・デイビッドソンからバトンタッチし、連続走行に入った。そして、一貴が乗りこんでから約30分が経過したところでアクシデントは発生した。一貴の乗る1号車トヨタが、オリバー・ジャービスのドライブする8号車アウディR18 e-トロン・クワトロに追突したのだ。

 8号車アウディはこのセッション、ロイック・デュバルからルーカス・ディ・グラッシへとつないだ後、ジャービスに交代。クラッシュ時、ジャービスはアウトラップだったということで、まだレーシングスピードには達していなかった。

「オー・ルージュを上って行ったら、目の前に何台かのクルマがいた。それに、ミラーで見たら後ろから速いクルマが来ていたから、進路を譲るためにスピードを落とした。それがマルセル(ファスラー)だったんだ」とジャービス。ファスラーの乗る7号車アウディは、右側からジャービスの8号車をパス。この時、7号車の左側、少し後ろにいたのが一貴だった。

 ジャービスは、「マルセルが僕を抜いて間もなく、真後ろから大きなインパクトを受けた。一貴は僕とマルセルの巻き上げた水飛沫で何も見えなかったんだと思う」と、事故の瞬間を振り返る。また、TMGの関係者も、「オンボードの映像を見たら、水飛沫で全く視界ゼロだった。ぶつかる2〜3メートル手前まで、一貴は前にクルマがいると分からなかったと思う」とコメントしている。

 その後、一貴は脊椎パッドを使用して、メディカルチームに救出されるが、背中の痛みを訴えていたため、スパ近くにあるバルビエールのセント・エリザベス病院に搬送された。そこでCTスキャンをはじめとする精密検査を受けた結果、脊椎の一部にダメージがあることが判明。それが何番目の脊椎なのか、どの程度のケガなのかという正確な状況は発表されていないが、入院が決定する。入院の期間についても不明だが、少なくとも一夜を過ごすことになる。

 また、今回のスパ戦を欠場することも、2回目のフリープラクティス終了直後、チームから正式に発表された。今後に関しては、経過を見ながら新たな発表がされるということだが、傷めた場所が場所だけに、いつ本格復帰できるのか、他チームのドライバーやチーム関係者の多くが心配していた。

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