ラルブル・コンペティションは、今季のヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)とWEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦することを明らかにし、井原慶子をドライバーとして起用することを発表した。
ラルブル・コンペティションは、1988年に設立され、長年スポーツカーレースの分野で活躍しているレーシングチーム。最近では、12年WECのLM-GTEアマクラスで王座に輝いているほか、ル・マン24時間でも10年(GT1クラス)、11~12年(LM-GTEアマクラス)の3年連続でクラス優勝を果たしている。
そんなラルブル・コンペティションは今季、LMP2クラスにスイッチしてELMSの全戦とWEC後半戦に参戦。ドライバーとしてWECのLMP2クラスで活躍している井原慶子を起用する。
井原は、昨シーズン途中にガルフレーシング・ミドルイーストからOAKレーシングへと移籍。45号車モーガン・ニッサンを駆り、昨年の最終戦では5位入賞を果たしている。
「2014年シーズンに向けてラルブル・コンペティションに加入することができてとても嬉しく思います」と語った井原。
「過去2シーズンのWECを戦い、昨年は表彰台に非常に近いところまで行きました。14年は、特に(WEC第5戦の)富士でそれを達成することができればと思います」
ラルブル・コンペティションは、昨年までシボレー・コルベットC6.RでWECのLM-GTEアマクラスに参戦。チームによると、今季に向けてはシボレー・コルベットC7.Rでの参戦を計画していたということだが、シリーズからの許可を得ることができず、チーム史上初となるプロトタイプカーの投入を決めたという。
マシンは、OAKレーシングのコンストラクター部門であるオンローク・オートモーティブが販売するオープンLMP2のモーガンに、ジャッドエンジンを搭載。ELMSの全5戦に参戦するほか、WECでは後半戦となる第4戦オースティンから第8戦サンパウロの5戦に参戦するという。また、ル・マン24時間のエントリーリストでは、LMP2クラスのリザーブチームの筆頭として名を連ねており、どこか1チームが参戦を取りやめた場合に繰り上がって参戦することができる。
4月1~2日にポール・リカール・サーキットで行われたELMSの公式テストにも参加したラルブル・コンペティションは、2日間を通して3番手のタイムを記録。井原慶子に加え、OAKレーシングのボス、ジャック・ニコレと、OAKのドライバーを努めるオリビエ・プラもステアリングを握った。