今シーズンのWEC世界耐久選手権が、シルバーストン・サーキットでいよいよ開幕戦を迎える。当初はフル参戦している31台全てがエントリーしていた開幕戦だが、車両製作の遅れや資金的な問題により4台が減り、27台で争われることになる。
ワークスチームにハイブリッドシステムの搭載などを義務付けた新たなLMP1車両規則が導入され、アウディ、トヨタともに新型車両を投入するほか、“耐久王”ポルシェが16年ぶりに耐久レースのトップクラスへと復帰を果たすことになる今季のWEC。20日に6時間の決勝レースが行われるシルバーストン戦から、全8戦の今シーズンが幕を開ける。
アウディ、トヨタ、ポルシェの3メーカーが争うLMP1-Hクラスでは、3月末の公式テストから3陣営とも実戦体制で参加。今回のシルバーストン戦にもそれぞれ2台ずつのマシンを投入し、レギュラードライバー陣も全員参戦する。
一方、ハイブリッド非搭載のLMP1-Lクラスでは、新型車両T129・AERでエントリーしていたロータスが車両製作の遅れによって欠場。レベリオン・レーシングも、新型車両のレベリオンR-One・トヨタではなく、昨年まで使用していたローラB12/60・トヨタの2台体制で参戦する。また、レベリオンの13号車のドライバーとして名を連ねていた昨年GP2王者のファビオ・ライマーの名前が、16日付けの最新エントリーリストでは削除されている。
当初は7台がエントリーしていたLMP2クラスでは、ストラッカ童夢S103・ニッサンを投入するストラッカ・レーシングが序盤2戦の欠場を発表しているほか、中野信治もドライバーとして名を連ね、2台のオレカ03・ニッサンでエントリーしていたミレニアム・レーシングも資金的な問題で開幕戦を欠場することとなった。
3台の欠場により、開幕戦のLMP2クラスは、今年からOAKレーシングがオペレートするG-ドライブ・レーシングや、松田次生やリチャード・ブラッドレーがステアリングを握るKCMGなど4台で争われることになった。
LM-GTEプロクラス/アマクラスは参戦車両、ドライバーラインナップとともに前回のリストから変更はなく、プロクラスが7台、アマクラスが8台で争われることになる。
WEC開幕戦シルバーストンは18日に2回のフリー走行が行われ、19日にフリー走行と予選、そして20日に6時間の決勝レースが行われる。また、井原慶子も参戦するヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)も、今週末のシルバーストンで開幕戦を迎えることとなっている。