WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦しているレベリオン・レーシングは1日、今シーズンのドライバーとして、昨年のGP2でシリーズチャンピオンに輝いたファビオ・ライマーを起用すると発表した。
プライベーターとしてLMP1クラスで活躍しているレベリオン・レーシングは、今季に向けてはオレカとともに新型車両のR-Oneを開発。ハイブリッドシステム非搭載車両で争われるLMP1-Lクラスにエントリーしている。
3月28日~29日にフランスのポール・リカール・サーキットで行われた公式テストでは、車両の準備が整わないとして、昨年まで使用していたローラB12/60・トヨタで参加したレベリオン。ライマーも、アンドレア・ベリッチ/ドミニク・クライハマーとともに13号車ローラB12/60・トヨタをドライブしており、この3人は今季を通して組むことになると見られている。
「プロトタイプをドライブする彼の能力を見極めるために、我々はローラB12/60・トヨタでテストを行ってもらいたかったんだ」と語るのはチームマネージャーのバート・ヘイデン。
「ドライビングの面でも、エンジニアへのフィードバックでも、テストは非常なポジティブな結果だった。今季に向けて契約の合意に至ることができてうれしいよ」
ライマーは、チーム加入の喜びとともに、テストでのフィーリングを次のように語った。
「スイス人ドライバーとして、スイスのチームに関われること誇りに思うよ」
「(テストでは)多くの周回をこなしたし、クルマのドライビングスタイルもつかみつつあった」
「大きな自信になったし、もっとプッシュすることができる。ただ、こうしたマシンで僕がベストなドライビングを行うためには、取り組むべきことがたくさんあるのも理解しているよ」
レベリオンは、開幕戦シルバーストンにも現在のところローラB12/60・トヨタでエントリー。ヘイデンは、開幕戦までにスペアパーツも全て用意できれば、R-Oneで参戦する意向を示している。チームは、来週にはR-Oneのシェイクダウンを実施すると見られている。
また、今回ライマーが参戦を決めたことで、今季のWECには昨年のGP2ランキング上位3人が揃うことになった。
昨年2位のサム・バードは、AFコルセから開幕戦シルバーストンとル・マン24時間のLM-GTEアマクラスに参戦。3位のジェイムズ・カラドも同じくAFコルセから、こちらはLM-GTEプロクラスの71号車フェラーリ458イタリアでシーズンを戦うことが明らかとなっている。