One Day Smile
PRESS RELEASE

連続3位表彰台獲得なるもシリーズチャンピオンを逃しシリーズ2位確定となる

 GT-Asiaシーズンは開幕戦の韓国、そして日本での2ラウンド(岡山戦、富士戦)、そして初の3時間レースとなった前回のマレーシア・セパン戦、中国・上海戦を終えていよいよ選手権争いも最終ラウンドにやってきた。
 前戦の上海で3位連続表彰台ながらライバル99号車のアストンマーチンが2連勝で4ポイント差のシリーズ2位に転落した状態での最終戦は必勝態勢で挑むこととなった。

木曜日の非公式練習、金曜日の公式練習:
 木曜日の公式練習から好調のBentley勢、澤も1分33秒フラットで2位以下をコンマ5秒近く離すトップタイムを叩き出し、暑いコンディション、フラットな路面、中高速系サーキットでのBENTLEYの強さをアピールする形となった。
また金曜日の公式練習は決勝を見据えてロングディスタンスでのバランスを主にチェックし、これも非常に良い仕上がりを見せた。

土曜日の予選:
 土曜日朝に開催された公式予選、第1回目はいつものように澤がアタック、路面にゴムが乗ってバランスが若干崩れたか?満足のいくアタックが出来ず1分32秒8で7番手に留まるが、セットを若干変更して臨んだ予選2回目は相方のAdderly Fong選手が ジェントルマンDrの中で流石の1分32秒5を叩き出し今年初のP.Pをゲットする事となった。
 またチャンピオン争いの直接のライバルの99号車は1回目の予選でクラス違いの車両と接触を喫しまさかのノータイムで最後尾スタート。2回目予選はマシンの修復がギリギリ間に合い順当に2番手となるタイムを叩き出し、日曜日の決勝は選手権を争う2台がフロントローからのスタートという展開になった。

土曜日決勝(第10戦 50分):
 7番手からのスタートを担当する澤は新品タイヤを日曜日のレースに温存する作戦、スタートの場所取りでうまくいかずに後退してしまい10位に一時後退するも、自力でポジションを挽回し7番手を走行、丁度レース折り返しの25分時点でピットインを実施し後半担当のA.Fong選手へバトンタッチ、8位でコース復帰するもの選手権を争う99号車はこの時点で10位以下、しかし後半のA.Loyyd選手のペースは非常によく、しかしA.Fong選手のペースも他のジェントルマンDrのペースより常に1-2秒早く、徐々にポジションをアップ、表彰台圏内となる3位まで挽回、しかし99号車も負けじと最終的には4位まで挽回をした段階でゴールを迎え、今季7回目の表彰台獲得となった。

日曜日決勝(第11戦 50分):
 土曜日の結果で前戦で4ポイント差があったものが遂に同点となり、しかもフロントローから2台がスタートという身震いするような展開を迎える。
 単純に前でゴールした方がチャンピオン確定という分かりやすい状況でもあった。この日は曇り気味で気温が高くてもペースが良いBENTLEYにとっては相対的に他車が速くなってしまいやすい不安なコンディション。
 その予想が当たったのか?スタート担当のA.Fong選手はスタートで99号車に先行を許すとスタート直後の後続車両の接触によるSCラン解除以降、なかなかペースが上がらない、99号車と4秒差まで開いてしまい予定より早めのピットインでDr交代とタイヤの空気圧調整を試みる、澤がコース復帰した際には土曜日の3位によって与えられた4秒加算のピットタイムの影響もあって37号車のフェラーリにも先行を許して3位へ後退、トップ99号車とは8秒の差となる。
 また、澤の後続には気温低下によって戦力を回復させたMaclarenと同じチームで土曜日に優勝を飾った77号車のBentleyが迫り、前を追うどころか防戦一方の澤、しかし巧みなライン取りで必死にポジションをキープする。
 レースは何が起きるか分からないという事を度々経験してきた澤はあきらめずに現状のベストの走りを続けるが50分の決勝は最終ラップを迎え、遂に99号車はそのままトップでチェッカー(今季4勝目)、2位には37号車、そして8号車の澤は辛うじて3位でゴール。
 結局シリーズは4ポイント差の前戦・上海が終了した状態に戻りシリーズ2位が確定した。8号車は11戦戦って3位5回(韓国Rd.2、上海Rd.8-9、タイRd.10-11)、2位1回(セパンRd.7)、優勝2回(岡山Rd.4、富士Rd.6)の合計8回表彰台を獲得、特に7月のFSW戦の日曜日の優勝以降はセパン、上海、タイと6連続表彰台獲得と高い安定感をアピールする事となった、そしてBENTLEY TEAM ABSOLUTEはチームタイトル獲得となった。

澤圭太コメント
 悔しくないと言ったら嘘になるでしょう。でも“良き勝者たるもの、時として良き敗者たれ”です。
練習からの様子では十分可能性があると確信、土曜日のレース終了後同点で日曜日の決勝を迎える時点では、もう何が起きても覚悟を据えて、でも悔いのないレースをしたい、とにかくPPからスタートしてこのレースをどうやって勝つか?に集中してました。
 日曜日は涼しくなってしまった事が一番の敗因、ベントレーの悪コンディションにも強い部分が生かせなかったのと、スタートで同点とはいえ優勝回数ではライバル99号車が上回っていたので両車ノーポイントなら向こうがチャンピオンという僅かな立場の弱さからアグレッシブな場所取りが出来る99号車に対して、少しコンサバに行かざるを得なかった我々にとって分が悪かったというのもありました。
 自分が担当した後半は非常に難しいスティントでしたがミスなく強いレース運びが出来た、結果は残念でしたが悔いなし!の1年間でした。
 何より、1年間8号車のBentleyは練習走行を通じてノートラブル!! 非常に高いレベルでメンテナンスを施してくれたチームに感謝しています、こうして毎年非常に強いチーム体制でチャンピオン争いが出来るレースを出来ている事を誇りに思いますし、また来年TRY AGAINだと思います、チームタイトル獲得に貢献できたのはせめてもの救いであ り、非常に光栄です。
 振り返ると・・・韓国では難しいシーズンスタートながら表彰台、2回の日本ラウンドはミスもあったけど思い出深い2勝、セパンは強さを見せて2位、上海での我慢のレース、そして最後まで諦めなかった最終ラウンド・タイと、過ぎてしまうとあっという間のシーズンでした。
 一方では 開幕戦韓国ではAdderlyが予選で接触して開幕戦はピットスタート、 岡山では土曜日レースで私がピットスピード違反、富士では悪夢の土曜日のレースの失態、セパンではAddelyが再度予選で接触など厳しい戦いを強いられているからこそのミスもあったのは事実、レースに“たられば”があると皆がシリーズチャンピオンになってしまいますが、来季はこういった点も改善するべき部分だと真摯に受け止めてます。
 相方のAdderlyともチームともレースを重ねていきながら結束が強まってきて、来年はもっと強いレースが出来ると確信をしております。
 ご支援頂いたすべての皆様に感謝すると共に、まだALMSシリーズがあったり、自身のライフワークとも言えるマカオGPも控えております。
 引き続き、自分の持ち味を生かしてレーサーとして魅力あるレースをお見せできるように精進してまいりますのでご支援のほど宜しくお願いいたします。ありがとうございました。

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